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花の都にあこがれて……飛んできました一羽鳥、ちりめん三尺ぱらりと散って、花の都は大東京、金波、銀波のネオンの下で、男ばかりがヤクザじゃない、女ばかりがな花でもありません。
六尺足らずの五尺のからだ、今日もゴロゴロ明日もゴロゴロ寝さまようわたしにも、たった一人のガキがいました。 そのガキも今は無情にはなればなれ、一人淋しくメリケンアパート暮しよ。 今日も降りますドスの雨、刺せば監獄、刺されば地獄、私は本日ここに力尽き、引退しますが、ヤクザモンは永遠に不滅です………… これは「竜二」のセリフだ。 金子正次という役者がいた。 33歳で癌で死んだ。 死ぬ間際に自分で作り上げた映画でデビューして流星のように散っていった。 自分が主役の映画にこだわりつづけ、周りとのトラブルは絶えない、無名の役者気取りの30男が、もがき、のたうちまわりながら、誰も用意してはくれない自分の晴れ舞台をまさに命を削りながら、死に物狂いで作り上げていく様が、痛々しく、涙がでそうになる… 金子正次は松田優作と友人だった。 同じ歳の男がスター街道を突き進むのを横目に見ながら、いつか俺も、いつかは俺だって、と焦燥しながら、おそらく毎日毎日、空回りを続けたにちがいない。 そしてやっとの思いで晴れ舞台に登った瞬間、無情にも逝ってしまった。 たった一本の映画で……… そのあと長渕が竜二をパクッた。 同じ命日に松田優作が死んだ。 金子正次の純粋さが好きだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月27日 00時19分27秒
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