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April 6, 2012
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カテゴリ:祈り
行動による祈りの違い

ポジティブな祈りとネガティブな祈り


ネガティブな祈り

嫌いな人に何か悪いことが起こるように、などと祈るような場合、その祈り自体にネガティブな感情が含まれていて、脳に大きなストレスがかかってしまいます。

誰かに対して怒り・妬み・恐れ・不安といったネガティブな感情を持つと、それが社会的には「あまりよくないこと」であるとされているのを自分の脳は分かっていて、「ストレス物質」が分泌され、脳の重要部位である海馬(記憶を司る)が萎縮してしまいます。

つまりネガティブな祈りは、自分自身に悪影響を及ぼす逆効果の祈りとなってしまいます。


ポジティブな祈り

ポジティブな祈りは脳に与えるどのような影響を与えるのかというと、「脳内快感物質」と一般的に呼ばれる物質が分泌される。前向きな心で、感謝の心で祈る時、脳を活性化させる。体の免疫力を高めてさまざまな病気を予防する。記憶力が高まり、集中力が増していきます。

ただし、ポジティブな祈りでも「攻撃的な祈り」はよい祈りではありません。

たとえば、スポーツなどの勝負事に勝ちたいという祈りは、ポジティブな祈りといえますが、一歩間違えば「ライバルを蹴落とし、叩きのめしたい」という攻撃性の祈りに力点が置かれ、いわゆる「怒りのホルモン」が分泌されます。

その場合、体を戦闘態勢に入らせるために血圧を上げて血液を体中に行き渡らせたり、すぐに筋肉が使えるように血糖値を上げたりする作用がある。生体がバランスよく動くには不可欠な物質であるが、出すぎると血圧、血糖をあげる働きがあるため、高血圧、糖尿病、脳出血などのリスクを高める恐れがあります。

「ポジティブな祈り」と「ポジティブだが悪い祈り」の違いは微妙なもの。まさに紙一重といえます。

「よい祈り」を続けると、よい方向に変わる

競争や勝負に勝つことを祈る時、敵(競争相手)の失敗や不幸を祈るのではなく、「その勝負を通じて、ともに成長していこう」と、大きな心で相手の幸福をも祈ることができたとしたら、それは「よい祈り」となって、自らの幸福にもつながっていくはず。

敵の成長や幸せを祈るというのはなかなか難事ですが、勝れたアスリート、あるいは各分野で一流と呼ばれる人などには、そういう境地に達している人が多のです。


<身近な例>

夫の浮気に悩まされている女性がいました。心の中は毎日が地獄のようで、いつしか、浮気相手の女性を呪い殺したいような気持ちでいっぱいになってしまったのです。

悩んだ彼女は、日頃から尊敬し信頼している先輩に相談し、アドバイスを求めました。先輩は、以下のようなアドバイスをしてくれたそうです。

「とにかく、みんなにとって一番いい方向にいくように祈ることよ。『みんな』というのは、ご主人の浮気相手も含めてのこと。相手を憎む気持ちで祈っていたら、あなたにとってもよくないわ」

彼女ははじめ、「自分に苦しみを与えた張本人のことを祈るなんて、できるわけがない」と抵抗を感じました。しかしそれでも、地獄の苦しみから逃れたい一心で、アドバイスどおりにやってみようと考えたのです。

最初のうちは、当然ながら、祈っているときにも浮気相手への憎しみしかわいてきませんでした。

しかし、毎日「みんながよい方向にいきますように」と祈りつづけていったとき、次第に気持ちが変わっていったのです。夫の浮気相手への憎しみが少しずつ消え、最後にはとうとう、相手が幸せになることすら祈れるようになりました。一念の転換が起きたのです。

すると、信じられないような展開が待っていました。彼女が自分から何か言ったわけでもないのに、夫が勝手に浮気相手とわかれ、彼女の元に戻ってきたのです。

夫の浮気相手といえば、妻にとってはまぎれもない「敵」です。その「敵」の幸せを祈れるような気持ちになったとき、状況は大きく好転したのでした。世界的アスリートはライバルの成長を祈るような高尚な事例ではないものの、これもまた「よい祈り」が幸福に結びつく証左となる例といえます。

祈りつづけるなかで一念の転換を成し遂げ、「敵」の幸せを心から祈れたとき、脳内にはベータ-エンドルフィン(脳内快感物質)が満ちて、そのことが脳と心に好影響を及ぼし、結果的に、それまで以上に魅力的な人間に生まれ変われたのです。


祈りが強化する「展望的記憶」の力

脳の中で記憶を司る部位である海馬は、これまでにあったことを記憶するだけでなく、「未来にやるべきこと」「将来行う行為」についての「展望的記憶」もコントロールしています。

私たちが未来に対するヴィジョンをしっかり持ち、希望を持って人生を歩んでいけるのも、じつは展望的記憶能力があればこそなのです。

展望的記憶の能力が低い場合、「こうなりたい」というヴィジョンに乏しく、目標達成への地道な努力も苦手で、何をするにも意欲がわきません。そのように展望的記憶の強弱が、生き方にも大きく影響を及ぼしていくのです。

では、展望的記憶を強化し、希望あふれる未来に向かっていきいきと生きていけるようになるためには、何が必要なのでしょうか?

「よい祈り」はベータ-エンドルフィンやオキシトシンの分泌を促し、そのことが記憶力の向上に結びつき、展望的記憶の強化にも役立つと考えられます。

脳科学から見れば、日常的に祈っている人ほど、展望的記憶をしっかりと持っていきいきと生きることができるのです。それがポジティブな利他の祈りであれば、脳に与えるよい影響も強まって、なおのことよいでしょう。


【能科学から見た「祈り」】脳科学者 中野信子著/潮出版社





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Last updated  April 20, 2019 03:36:56 PM
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