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July 12, 2017
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カテゴリ:紙上セミナー

通関業社長  小泉

 

社会にますます貢献する会社

1995年(平成7年)117日、阪神・淡路大震災が発生。当時、42歳だった私にとって、この激震が、そのままM人生の転機となりました。

私は大学を卒業後、“貿易の際、税関に提出する書類を代理で申告する”通関業を手掛ける神戸の会社に勤務し、営業に携わってきました。

しかし、この日を境に、神戸の街は一変。想定外の損害・被害を前にパニックになり、そこから抜け出す最善の方法を探ろうとともせずに、社会的責任を放棄してしまう会社や団体が少なくありませんでした。

もちろん、未曾有の災害であり、致し方ない面もあります。しかし、私の胸中には、全てを変毒為薬してみせるとの熱い思いが、ふつふつと湧いてきました。

神戸は港町であり、歴史的にも、海外に開かれた土地柄です。そのため、貿易に携わる会社、また通関業を営む会社も多くあります

もし、今いる地域が大きな災害に見舞われても、しっかりとした会社が存続していればそこに住む従業員の生活を支え、地域の復興の力にもなる————そう考えた私は、世のため人のために貢献し続けることのできる“強い会社”をつくりたいと願い、阪神・淡路大震災から3カ月後、仲間5人で、通関業を手掛ける会社「(株)ミック」を起こしました。

ゼロからの出発でしたが、環境にも恵まれて、順調に業績を伸ばしていきました。

しかし、多角経営に乗り出そうと、異業種の食品製造・販売に参入したことがあだとなり、累積した負債が結果的に約2億円となったのです。200012月のことです。

 

 

現実の上に結果を出す信仰

失敗の最大の原因は、私の油断と慢心でした。

日蓮大聖人は「仏法と申すは勝負を先とし」(御書1165頁)と示されています。“仏法は勝負”というのは、法、すなわち教えの正邪によって現実の生活・社会の上に厳然とそのけっか現れるということです。

仏法は、普遍的な生命変革の法です。正しい教えを根本とした人は、現実の中で必ず生命変革の実証を示し、勝利することができる————。私は、この御文を胸に、冷静に現状を分析。食品事業から撤退し、本業の通関業に専念することにし、現状を打開するために死に物狂いで働きました。

営業によって顧客を増やしていくことは、会社の生命線です。

ただし、取引先の会社が今後、どのように発展するか。相手先にとって、こちらの提供するサービスを、どのくらいの規模で活用することが今、最適なのか。

これには、その都度、適切な判断が求められますが、ここを的確に見ていかなければ、最善の取引をすることはできません。

大きな失敗を経験したことで、私は取引先への見極めも正確になり、倒産や不渡りの被害も激減しました。

 

 

顧客の6割りを自らが開拓

毎朝、私は誰よりも先んじて出社して、社員を迎えます。

特に、朝が勝負です。まずは真剣な祈りから出発し、午前中に、やるべきことはどんどん処理していく段取りを立て、出社。朝一番から、頭も体もフル回転することができます。朝勝ちの行動は、サラリーマン時代の30代半ばから続いています。

そして、営業においても、社長である自分自身が現場に立っています。現在、わが社には1200社の取引先がありますが、その6割りが、私が開拓した顧客です。

創業以来、平均して毎年、新規の取引先を60社ずつ増やしてくることができました。負債を背負い、社員の皆さんに迷惑と心配を掛けた分、それを払拭する結果を出そうと自らに檄を飛ばし、営業の先頭に立ってきたことが実を結んでいます。

日蓮大聖人は「(いくさ)には大将軍を魂いとす大将軍をくしぬれば歩兵(つわもの)臆病なり」(同1219頁)と仰せです。

軍勢の要になるのが大将軍の存在です。ここでは、代将軍が臆病になれば兵士たちも臆病になるという道理を教えられています。

どのような組織、団体であっても、リーダーの勇気ある率先の行動が、その組織の前進をもたらすことは言うまでもありません。

営業では、相手先との接触頻度を上げ、相手からの要望には即座に応えるように努力を続けてきました。

営業の仕事で実感することは、相手の立場に立つ大切さです。

商談を進めるにあたっては、相手の立場、置かれた状況をよくよく想像することが欠かせません。しかし、営業が慣れないうちは、こちら側の商品・サービスを売り込むことに意識がとらわれてしまいがちです。

先方から仕事をいただくことは、もちろん大事なのですが、その“ベース”には、相手と信頼を結び、信用を得ることが必要でしょう。私自身、この点を大切にしてきました。

 

 

誠意と真心を尽くす関わり

“相手先も、わが社も、共に成功し発展していきたい”。そうした思いから、業界の中で経験をしてきたこと、学んできたことなどを、営業先と共有するよう努めてきました。

相手先を思う誠意や真心が伝われば、それは信頼になります。

さらに、取引が相手先にとってプラスになれば、信用は一段と深まり、取引内容の拡大につながります。

負債を抱えてから8年間で、返済のめどが立ちました。社員一丸となっての奮闘があり、業績を順調に伸ばすことができた結果です。創業からこれまで、大阪支店を開設した後、営業所を鳥取・米子、東京、横浜、名古屋、福岡に開いたほか、中国・上海に事務所を設けるまでになりました。今では、会社は年商四十数億円の規模になっています。

社外では、全国中小貿易業兵庫連盟の理事長を務めて7年になります。異業種の交流、コラボレーション(共同事業)にも力を入れて取り組んでいます。

神戸に本社を置く誇りを胸に、日本と海外を結ぶ業界のお役に立ち続けることが、わが社の願いです。これからも、ますます仕事に励み、社会に貢献していく決心です。

 

 

【プロフィル】こいずみ・つとむ  神戸市に本社を構える(株)ミックの代表取締役社長。64歳。1955年(昭和30年)入会。西神戸総県・王者西区副区長。総兵庫専門部書記長。

 

 

【紙上セミナー「生活に生きる仏教」】聖教新聞2017.5.31






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Last updated  July 12, 2017 03:11:45 AM
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