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カテゴリ:医学
乱れるとNK活性が落ちる ◆順天堂大学 准教授 竹田 和由 生活習慣 自然免疫と獲得免疫で構成される免疫ですが、テレビ番組などでいわれる免疫力は自然免疫、中でもナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性(NK活性)を指すことが多いようです。NK活性が環境変化などで敏感に変わるため、現状の免疫力を反映しやすいと考えられます。 早寝早起きの生活習慣が、高いNK活性を維持する理想です。実際、昼夜逆転の生活を送っている人や勤務時間が不規則な人は、NK活性が低い傾向にあります。この人たちを強制的に理想の生活リズムにすると、一時的にNK活性がさらに低下し、その後に上がります。これは、生活リズムの変化でNK活性が低下することを示しています。実は、生活習慣の改善がNK活性を上げる効果より、生活習慣の乱れがNK活性を落とす影響の方が強いのです。 仕事の関係で理想的な生活習慣の実践が難しい人も覆うはず。生活習慣を維持し、乱れてNK活性が落ちないようにすることが大切です。 一般に交感神経を活性化させる運動が、NK活性を上げることが明らか。一方で、副交感神経が優位な状態と考えられるストレスの全くない状態では、NK活性が落ちます。 また過度のストレス、つまり過度の交感神経の活性化の後には、リバウンドでNK活性が急激に低下します。これを交感神経の活性化によりNK活性が落ちると表現する場合があります。ですが過度なストレスである仕事を終えて充実感を感じている時には、達成感や満足感も伴い、NK活性は上がります。 適度なストレスに対し、その後にストレスを解放する時間をとるようなリズムの生活をすれば、NK活性を徐々に上げていくことができると考えられます。
【免疫力を上げよう!9】公明新聞2021.7.15 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 27, 2022 05:46:32 AM
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