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カテゴリ:医学
第2次世界大戦後、社会問題に 日本アレルギー学会理事長 海老澤 元宏 歴 史 20世紀に米国、欧州などの先進国を中心としてアレルギー疾患は増加傾向が顕著で、日本でもアレルギー疾患が社会問題になってきたのは第2次世界大戦後の1950年前後のことです。衛生状態が改善し、感染症が減少し、高度経済成長のともなう工業化、大気汚染の問題などとともに、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎、結膜炎が60年以降、70年代くらいから小児期のアトピー性皮膚炎、その後、成人にも広がり、80年以降になると食物アレルギーが増加してきました。 スギ花粉症が初めて報告されたのは50年代で、当時は不思議な現象と受け止められていました。アレルギーのメカニズムが解明されたのは66年、石坂公成・照子夫人によるIgE抗体の発見です。本来、体にとって有害ではないか粉や食物などに対してIgE抗体がつくられた後、それらの物質が体に再び入ると体にとって好ましくない症状が誘発されます。 アレルギー疾患の中でも気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎などは管理法の確立、ガイドラインの普及・啓発などにより、ほぼプラトー(水平)、減少傾向に転じてきています。しかし、アレルギー性鼻炎、結膜炎などを中心としたスギ・ヒノキ花粉症、食物アレルギー、アナフィラキシーなどは、以前、増加傾向です。食物アレルギーの中でも最近は、クルミ・カシューナッツなどの木の実類、果物アレルギーの増加は顕著です。
【アレルギーを知ろう1⃣】公明新聞2021.11.23 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 9, 2023 05:41:49 AM
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