テーマ:最近観た映画。(39376)
カテゴリ:特撮
極上の刺身に、極上の醤油が交わって最強に見える。 ……と言いたいところだけど、醤油がくど過ぎて、ちょっと、私の舌には合わなかった。そんな感じ。 山崎監督の手掛けたラインナップを見た限り、そもそも、醬油の味に定評がある方なんだろうなぁという印象。 世間の絶賛ぶりを見た限り、ああいうメロドラマが好きな方、苦手じゃない方は楽しめるんじゃないかと思います。 ちなみに、劇中で一番好きなキャラは隣のおばちゃんです。そりゃ、恨み言も言いたくなるよ……でも、文句言いながら、ちゃんと主人公達のあれこれに付き合ってくれてるんですよね……いい人過ぎるやろ…… これ、先月末に川崎で見て来たんですが、正直、上の通りだったので、感想書かなくてもいいかな、と思ってました。 ただ、ちょっと面白かったのが、岡田先生の動画で本作品と『シン・ゴジラ』を比較して、「庵野秀明はダサいんですよ。山崎貴はクサいんですよ(中略)シンジ、エヴァに乗れ。逃げちゃ逃げちゃ駄目だ。これをダサいと思わないとか、あんまり気にしない。逆に良いと思う人が痺れるわけですよね」って言う説明をされてて「あぁ、確かに」って納得しました。確かに、私、そっちに違和感なくて、山崎監督の方にクサいなぁって思うクチだし(苦笑) まぁ、とはいえ、私自身はマイノリティなんだろうなぁと思う。だって、世間的には「ゴジラー1.0」の方が評価されてるみたいですしね。 そんな訳で、自分の感性がどっち寄りなのか、多数派か少数派かを確かめるために、映画館に足を運んでみるのも一興かと。私は、もうお腹いっぱいですけど……。 とりあえず、見終わった後に、『仁義なき戦い』見たくなりました。あと、『ゼロの焦点』。 ※3月20日追記 最近、岡田先生のこの動画を見てから「あれ、ひょっとして……」と思うことがあります。 それは、「ゴジラマイナスワン」って山崎監督にとっては「全身全霊を込めたウケ狙い」だったんじゃないかって。 ここでいうウケとは、「市民賛美(反政府、反軍)」と「怪獣賛美」です。 っていうのは、あの映画、ラストシーンで海没したゴジラが目覚めるシーンで終わるんですね。 あれって、最初見た時は、ゴジラファンへのファンサ(というか、謝罪)だと思ってたんですよ。 「君達の大切なゴジラを、お涙頂戴に使ってゴメンね。勿論、ゴジラはこの程度でやられたりしないよ。安心して」って。少なくとも、リアタイ当時は、そういうメッセージだろうと思ってみてました。モンスター映画やホラー映画でよくある常套手段だろうって。 ……でも、これ、もっと別の意味があるんじゃないかなって。 それはつまり、この映画の99.9%が「日本(軍&政府)は、いつも間違っている。市民の皆さんは被害者。被害者である市民の皆さんが一致団結して協力して困難(ゴジラ)を解決しよう。特攻(犠牲)も不正(身売り&犯罪)も要らないんだ。そんなことしなくたって、皆で知恵を出し合えば生き延びれる範囲の努力で十分、解決できるし、死んだはずの家族とも再会できるよ!」って都合の良い甘ったるい言葉を吐きつつ、0.1%の部分で「まぁ、全部、茶番なんですけどね。そんな都合の良い話ある訳ないじゃん。夢見てんじゃねーよ」って、最後にしれっと舌出してるんじゃないかなって。それも、ゴジラファンへのファンサの振りをして。 つまり、あれは、お涙頂戴&市民賛美が大好きな大多数のユーザーとゴジラの活躍を観たくてしょうがないゴジラファンを満足させつつも、「ま、嘘なんですけどね、お客さん」と言ってるんじゃないかと。つまり、全部、分かってやってる確信犯なのではないか。 ……じゃなきゃ、わざわざ「パンパンでもしろっていうのかい」とか「この国は変わらねえな」なんて露骨な台詞を登場人物達に吐かせた挙句に、ラストのラストで、あんなすべてをご破算にするようなシーンをファンサの為だけに入れないと思うんですよ。山崎監督はベテラン中のベテランだから、ラストのシーンが、それまでの主人公達の努力、苦悩、勝利、感動を全て無為に返す一手であることぐらい知り抜いてると思うんですよね。分かっててやってるとしたら、それは何のためかといえば、「勿論、俺は分かっててやってるに決まってるだろう。お前らが金をジャブジャブ出してでも見たいご都合主義なお話を見せてやるために」って意思表示なんじゃないかなって。だとしたら、脱帽です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月21日 00時58分38秒
コメント(0) | コメントを書く
[特撮] カテゴリの最新記事
|
|