カテゴリ:日々のこと
昨日は雨の中、歩いて25分くらいの所に「花田植え」の神事を見に行きました。
広島「安の花田植」は寛政年間の頃から、途中途絶えることもありましたが、 昭和34年迄の200年間安地区で盛んでした。 平成18年に47年振りに復活したこの「花田植」も今年で第6回を迎えます。 実際に飾り牛を出し、田んぼで花田植絵巻を再現します。 と、まあ~銘打っているのですが、要するに、牛さんを見に行った訳です。 この安地区に離れること車で15分くらいの処に、私の生産地が有ります。 兼業農家だった我が家の田植えは、近所、親戚総手で一日掛かって行われました。 親戚のおじさんが牛一頭(しろかき)引き連れての田植えは、確か小学校低学年で 終わった様な・・・後は機械投入の時代となりました。 「昭和34年に一旦途切れた時」というのが、この時代背景にあった訳です。 竹の柵に繋がれて出番を待っている牛さん5頭が、 最初に目に飛び込んで来た時には、思わず泣きそうになりました。 それ程彼らは愛おしく感じられたのです。 可愛い、なんてものではありません。愛おしいのです。 鼻輪に括られて、ただ従順に、ただ従順に、人間の用に供される彼ら・・・ 又、幼い日の親戚の牛が蘇った事も、勿論あります。 ↑5頭全部撮れませんでした。人とひしめきあう傘が邪魔して。 1頭と半分がカメラに入りましたね。 背中の飾りと、布部分の飾りに雨が浸み込む重さで、 相当の重さが(30キロくらい?)牛さんに掛かってると推察されます。 牛さんの為にも早くこの本降り、何とかなんねえべか・・・ 1頭をアップにして、潤んだお目めを写した心算です。 睫毛が長くてまるでウインドウシャッターの様に、 お目めの3分の2迄覆い、又、それはそれは無垢以外の何物でもない目を してらっしゃいます。拝みたい程の衝動を感じました。 こんなおじさんも・・・涙ぐましい限りです。 これはこれで、何処かに投稿すればいっぱしの賞を頂けるかも? 実は正面からがもっと笑わせるのですが(ぽっかり可愛い穴が開いて)、 流石に撮る勇気は湧きませんでした。 そうこうする内に、神主さんの神事が始まりました。 長げ~よ(雨の中だからそう感じる)・・・ 神事が終わって、先ず牛5頭が田圃に入って「代かき」をします。 竹の柵から鼻輪を外された牛さん達が(全部偶然にメスだそうで)動き出しました。 内一頭の名前、銀子、ってのを、ゲットしました! そしてその子に触らせて貰いました。暖かかったです。感激です! ↑クリックして下さい。動画です 働いています。褒めてやって下さい! ↑クリックして下さい。動画です 今度は5頭が輪になります。 これも上手に輪になれました。パチパチパチ! ↑これ又動画。頑張ってもう一丁クリック! 登場口に太鼓を抱えた(太鼓打ちと云う)若き乙女達(?)12人の登場! 太鼓の皮が雨に濡れたらおジャンですから、万全の手当てをしております。 これも涙ぐましいです。 早乙女20名、募集に応じた者だそうですが、中に地元選出の40代県会議員さんも 居ました。彼女達透明かっぱ着用で、さぞや残念の思いだったでしょうね。 ↑4度目の正直! まだまだ~へこたれない~ 音頭出し10人の皆さん 采振りの小学生20人 早乙女の苗植え ↑最後の一丁、頑張ってクリックしよう~ 名誉挽回の為に、去年の状況をばネットにて拝借しました。 総勢約75名の堂々たる出演者達でした(牛さんは入ってない)。 引き上げて来た牛さんの体に、再び触らせて貰いましたが、 さっき触った時よりは、明らかに体温が高くなっており、 当てずっぽうに過ぎませんが、45度Cくらいは行ってるのではないかと。 人々も我先にと触り、ご苦労さんだったね、良くやったね、と 人皆、同じ感情を共有するものだと、この点でも感慨一入(ひとしお)。 5頭の出身地は県西北の旧芸北町で「芸北飾り牛保存会」のメンバーでした。 飾りを外した後も、立ち去り難くて、少し話を伺いました。 生産牛(これに対応するのが種牛かな)という役割を彼女らは担っていて、 次から次へと妊娠させられるのだそうです。 精々お腹が空くのが、1ヶ月やそこらだそうで・・・ そういえば、出番を待っている内の一頭だけが、妙にモーモーと鳴くので、 飼い主でしょうか、乳を搾ってやっていました。 その子はお腹に子が居るそうで(と聞こえたのですが)、 乳が張って苦しかったのでしょうか? 5頭とも2歳過ぎの若い牛だそうです。 14、15歳くらいになると、、、その次はどうなるのですか? と伺うと、肉牛になるそうです! 余りと云えば、余り・・・ 小学生くらいの感受性の強い子なら、さしずめここで、号泣の場面でしょう。 これが人間の、生物の頂点に位する所以で、 淡々と受け入れざるを得ない事は良く分かってる。 でもでも、飽く迄も謙虚に、謙虚に、と・・・ 当たり前の様な顔を決してする事の無き様にと、人間達に言いたい。 以上やや長きに失しましたが、最後迄付き合ってくれたかな~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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