慶応大学経済学部は?
10月の模試では、合格可能性が、40%、D判定からの合格は可能だろうか。その時期になると、彼の口からは、浪人という言葉も発するようになった。しかし、私立文系の強みは、初めから科目を絞り込めること。だから、英語は、基本があったので、レベルの高い長文問題集、駿台の竹岡先生の語法プリントなど社会は東進の一問一答、難易度の高い問題集などをこなしていった。そして、私としては、国語は、特に小論対策として、旧帝大レベルの記述問題を選びさせていった。慶応の問題は論理性と表現力をみる問題である。国立型。しかし、最初からそういうものをさせては無理である。センターレベルでの論理的読解法をいれた。そして、駿台の中野芳樹先生の参考書をあたえ、読解法を自学させた。選択問題での正解率があがってくると、次に難易度をあげて、旧帝大での文学論、社会論、文化論などジャンル別の読解問題をさせた。現代文でよく出題される思想性の強い問題をいくつかさせた。多少論理的に読めるようなると、記述問題をさせて、だいたい正解に近い解答が書けるようになり、12月になりようやく小論の過去問にはいった。12月の駿台のセンプレでは、どの科目も8割近く取れていたが、これだと、MARCHレベルだと感じていた。それで最後は過去問に徹するということだった。ある有名な塾の先生がネット上で、過去問ばかりをやり早稲田政経の合格体験を呟いているのをみて、これだ、とおもった。それで、過去問題を同じものでも何度もやるようにいった。おそらく、最後はそれがよかったのかもしれない。受験後は、東大や京大の併願者でも難解だという慶応の問題が普通に感じられたというのは、過去問による訓練が大きい。結果、慶応大学経済学合格。わが塾では2人めとなる慶応大生となった。