××××のPost California Life in Tokyo

今学校にいるのですが、普段の半分以下しか学生がいません。明日のサンクスギビングに向け、すでに休みモード突入です。私は勉強していますが…。

ウクライナで大変な混乱が起こっています。大統領選挙をめぐっての混乱です。クチマ現大統領が満期退任することにともない、現大統領の系列を引き継ぐヤヌコビッチ氏と野党のユシュチェンコ氏の一騎打ちによる大統領選挙が行われました。

最終結果として現大統領派のヤヌコビッチ氏の勝利が宣言されたのですが、野党のユシュチェンコ氏が選挙の不正を訴え、デモと一方的な大統領就任宣言という実力行使に出ました。いまだに解決のめどは立っていません。

なぜこんなに混乱しているのか。どうも昔ながらのパワーポリティクスと冷戦終結後の市場経済化の失敗が関係しているようです。

与党のヤヌコビッチ氏はロシアとの関係を重視しています。一方、野党のユシュチェンコ氏は西欧との関係を重視し、市場経済化と将来のEU加盟を訴えています。

ロシアの地政学的な戦略を重視するプーチン大統領はヤヌコビッチ氏を支持。選挙結果が出るや否やすぐにヤヌコビッチ氏に祝電を送ったほどです。

この動きに対して欧米諸国は反発の度合いを強めています。ヨーロッパの各メディアは選挙の不正と民主主義の危機を訴えるし、欧米諸国はウクライナへの干渉度合いを深めようとしています。

これはなかなか見た目より難しい問題だと思います。ロシアの戦略上の危機感（EU拡大に対する対抗意識、周辺地域に対する米国の影響力の排除）、冷戦終結後の民主化移行の失敗と経済状態の低迷が絡んで、どうやって解決すればいいのか正直わかりません。ベラルーシはすでに独裁状態へ向かっています。

ルーマニアへボランティアで行ったアメリカ人に聞いたのですが、旧共産圏では無力感が広まっているそうです。共産主義は失敗した、しかし民主化と市場経済はそれ以上の混乱をもたらした、さて私たちに何が出来るのか、という絶望感です。

解決方法は少しでも経済が豊かになる以外に無いと思うのですが、しかしどうやって経済を上向かせればいいのかさっぱりわかりません。人々の苦悩（と私の結論先送り）はまだまだ続きそうです。