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ヘイフリックの限界part2

ヘイフリックの限界part2

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2017.08.21
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<作品> 中島敦「光と風と夢」









・代表作。芥川賞候補。落選。理由が解からない。

・賛否の分かれる作品。

・吉田健一は高い評価をした。

・第十五回芥川賞選評では、川端と室生が賞賛したが他の委員が評価しなかった。横光は触れてもいない。時代背景と、斬新さ。

・兵棒んな日常を描いており、面白くない。散漫で焦点が定まらないとの評価。

・中村光夫は、「欠点であり、否定的なものが、長所にもなる」と言った。時局に受け入れられない。300ページに及ぶ長編の作品であり、当然散漫な部分もあり、新しい形式が受け入れられなかった。

・川端は流石に鋭い視点で「受賞しないのは訳が解からないと評した。横光は、その反対。

・中島は、英文学に進むと思われていた人物で、英語にも漢文にも通じていた。

・吉田は、漱石、鴎外に次ぐ作家として中島を評価した。

・英語はスラスラと読める日本語になっている。

・英語や中国語を理解できる能力に優れている作家は、そうはいない。

・文学は文章である。

・「文学と筋」についての議論があり、芥川と谷崎の間で論争があった。芥川は、筋(ストーリー)は要らない。その後自殺した。

・谷崎は、小説は筋(ストーリー)である。

・この作品の結末の描写で、鴎外の「阿部一族」最後の切腹の前に、「風鈴が鳴り」、「ヤンマが一匹とまっている」など、連想させるものがある。

・この作品に初めに、友人の父の死の描写があるが、カフカの作品のような箇所がある。

・無名の人の死と有名な作家の死が同等に書かれている。上下の関係ではない。フレームが最初からできており、それが最後の描写のフレームに繋がっている。

・「山月記」の李徴にも通じている。

・作家としてではなく、生活者としても描かれ両方を中島敦は書きたかったのではないか。

・ありのままを、それこそ小説(ストーリー)にならないものを敢えて小説にしようとしたのではないか。どうでもいいようなことを書いている。それが寧ろ小説ではないか。

・散漫になっているのは、敢えてそうしているのではないか。

・ムダなものが、むしろ必要である。

・300枚も書いたのは、それが欠点であるが長所にもなる。判ってそれを書いている。中島の狙いはそこにある。

・欠点になることを敢えて書いている。それが長所になることもあると言いたいのではないか。

・退屈のように視えてそうではない。それが日常でもある。

・当時の日本人で欧米人を理解できる作家だった。

・「タンタラの死」。語り部。著名な語り部として。

・「光と風と夢」の題名に付いて、出版社から変更を勧められた中島は、納得していたかどうか。

・触れている箇所は一箇所しかない。「明るい光と風の中に」

・作品を短縮したのは時局もある。(昭和15年に書かれた)。芥川賞どころではなかった。

・その頃何故こんな作品を書いたのか。

・国策にそわないとも言えない。当時の空気のようなもの。当時の人でなければ解らない正直な感想もある。

・この作品と時局の問題は、未解決のままで、いつまでもおそらく解らないだろう。

・安岡章太郎。

・当時の流行の「告白」を漱石、鴎外、中島は嫌った。資料を重視した。

・スティーブンスンに託して中島の想いを書いている。そこが魅力にもなる。客観的に書いては面白くない。

・「李徴」の中にも中島の想いが表現されている。中島の小説に対する思いを書いている。

・名を為したいと思いながら想いを遂げることができない人間の宿命。

・芸術家と市民の意識の違い。

・「山月記」李徴のこと。

・ディケンズとフローベルの違い。

・作家と一般人。一般人がもっと大人であると考える。

・中島の中にも、作家よりも一般人が大人という考えがある。農民のアルファベットを知っている。



・作家として作家を書くだけでは買う、島民の姿を同等に書く。

・人間の苦悩。

・余分なものも敢えて書く。それが真の価値。

・一人の人間の顔を色んな角度から描く。

・文学とは・・・ふつうのこと。一般人のことを書くのが本筋である。それ以外は邪道。

・年々年をとると愚かになる。不安の様子。

・中島は自分のことか、スティーブンスンのことか解らなくなっているところがある。

・「牛肉と馬鈴薯」

 「死を驚けない」

・道・・・比喩、象徴的表現として。

・「熱帯の白い道」

・中島の頭の中に「鴎外」いた。

・吾は誰か。

・ドッペルゲンゲル

・仮面から素面になって書いている。その瞬間には、欠点が美点にもなる。

・自己否定。これから書くものが重要。過去の作品はどうでもよい。自分の過去を否定したくなる心理。

・「檸檬」調和が治まらなくなり爆発する。「虎になる」。

・最後に「阿部一族」のさわりを遣っている。

・作家の死で終わっていない。「終わりは始まり」死はおさまりがつかない。「細雪」ゆきこの下痢で終わる。結末で、終わらせたくない。穏やかに終わらせたくない感情がある。

・「死と生」がテーマ。

・単純には読めない。フレームが最初と最後にある。





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最終更新日  2017.08.21 20:48:53
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