太陽にほえろ!第65話「マカロニを殺したやつ」
不朽の名作「太陽にほえろ!」の中でも、特に名作と思う回を振り返ります。第65話の「マカロニを殺したやつ」を振り返ります。かつての仲間だったマカロニ刑事を殺害した犯人は、まだ逮捕されていませんでした。山さん(山村刑事)は本庁捜査一課への栄転が決まり、マカロニ刑事を殺害した犯人を追えなくなってしまう状況になりました。そんな時に情報屋から、一係に電話が入ります。内容は喫茶店にいる糸山というチンピラが「刑事を刺したことがある」と言ったということです。刑事たちは糸山がマカロニを殺した犯人かもしれないと考え、糸山を格闘の末逮捕します。逮捕するために威嚇射撃や、喫茶店の椅子やテーブルを壊すなど、刑事たちは暴走してしまいます。しかし、取り調べで糸山は、刑事を刺したのはハッタリだと言い、アリバイもありました。糸山を釈放した刑事たちは、やるせない想いを抱きます。ボス(藤堂係長)は、部下たちにこう話します。「お前たち、糸山を逮捕しに行った時、マカロニのことが頭になかったか?あっただろう、あって当たり前だ。誰だってマカロニを殺したやつは憎い。もしそいつが目の前にいたら、俺だってぶち殺してやりたいと思うかもしれない。だが、その気持ちを抑えられなければ、俺たちはただの暴力団と一緒だ。いいか、俺たちは刑事だ。そのことを絶対に忘れるな!」ボスは自分に言い聞かせるように、とても強く、厳しい口調で部下を注意します。このシーンは、物凄い迫力があります。七曲署の署長はボスに対し、山さんの栄転が取り消しになる可能性があるため、山さんを捜査活動から外せと命じました。山さんが感情的になってしまうことを懸念して、失敗をさせないようにという配慮です。しかし山さんはボスに、この事件は私の残務整理として、捜査から外さないように頼みます。ボスはそれを聞き入れます。やがて、井沢という容疑者が浮かび、犯人であるという証拠が浮かびます。ゴリさん(石塚刑事)とジーパン(柴田刑事)は井沢を張り込み、山さんと殿下(島刑事)は逮捕状を持って井沢のもとに向かいます。井沢はバーで酒を飲んでいましたが、たまたまそこにあのチンピラの糸山がいました。そして2人は些細なことで喧嘩となり、井沢は糸山にアイスピックで刺され、死亡してしまいます。そこに山さんと殿下がやってきました。マカロニ殺しの犯人を逮捕出来ず、殺されてしまったことに虚しさを覚えながら、山さんが糸山に「お前か、お前がやったんだな」と静かに尋ねます。糸山は殺す気がなかった、井沢が先に喧嘩を売ってきた、俺は悪くないと叫びます。これを聞いた山さんの怒りが爆発します。糸山を殴り、「自分の始末ぐらい自分でつけたらどうなんだ。甘ったれるな若造!」と叫びます。ラストシーンでは、ボスが山さんに、糸山を殴った山さんの本庁への栄転がなくなったと話します。山さんは「ご迷惑をおかけしました」と詫びます。そして2人の会話が続きます。「山さんも出世が出来ない人だな」「ええ、上司が上司ですから。私は幸せですよ」「私には仲間がいる、いや、こんなセンチなことを言うと、マカロニに笑われますかな」かつての仲間の仇を打つために闘う男たちの姿を描いた名作です。この作品は、マカロニ刑事の殉職があまりにも反響が大きく、あの犯人を捕まえてくれ、という投書が殺到し、急遽制作したということです。