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カテゴリ:毒親対策
子供が最も傷つくのは親の言葉です。小さい子供にとって親は「世界の中心」的存在だからです。そんな世界の中心である親から言われる言葉は、子供に絶大な影響を与えます。
交流分析でいわれるストロークという概念でも、子供はおよそ8歳までに親からの肯定的・否定的な言動の積み重ねによって、自己イメージを肯定的・否定的にとらえるようになってしまうといわれています。 また人間の脳は人から言われた言葉をそのまま受け入れ、それをそっくり無意識の中に埋め込んでしまう性質があります。これを「内面化」といいますが、判断力や価値観が定まっていない子供ほど、内面化は強烈に起きると考えてよいでしょう。 毒親の侮辱的なののしり、はずかしめ、馬鹿にした言動などは、子供の心を著しく傷つけます。そして将来の心の発育に劇的な悪影響を及ぼします。 健全な親でも時にひどくきつい言葉を子供にいうことはもちろんありえます。ですが、子供の「身体的特徴」「知能」「能力」「人間としての価値」などについて、日常的・執拗に酷い言葉で攻撃を行うのは、明確な虐待なのです。 親の言葉による虐待の方法は様々です。第1に「笑いを交えた悪意あるイジリ」を加えてくることです。健康的な笑いならば、人間生活に潤いをもたたし、家庭では家族の結びつきを強める働きがあります。しかし、虐待のイジリには、そのような効果はありません。むしろ、こどもの成長の芽を摘んでしまうのです。虐待のイジリを受け続けた子供は、大人になっても周囲の人間に対してネガティブなパターンで対人関係を作りがちになってしまいます。そんな毒親は実はひどく自信が無く、いらだちを感じ続けています。つまり、未成熟なのです。ゆえに他人(自分の子供)の気持ちなど関係なく、自分自身の気持ちを満たそうと、子供をイジリ続けるのです。 第2に毒親自身が「自らが優れていると感じることでしか、自信を持てない」タイプの場合、常に他人をけなし続けます。他人には「自分の子供(つまりあなたです)」も含まれるわけです。子供は成長が著しい存在です。どんどんと大きくなり、能力なども高くなっていきます。成熟した親にとっては、それは安心・喜びです。しかし、優位性という幻想で自分の精神をかろうじて保っているような未成熟な毒親にとっては、不愉快・恐怖・いらだち・憎しみでしかありません。 第3に子供に完璧を求める他責的なタイプの毒親です。子供さえ完璧ならば、自分の家族は健全なのだ、と思い込もうとするタイプです。人間は不完全です。子供ならなおのことです。子供は多様な失敗や挑戦を経ながら、健全に成長していく存在です。しかし、毒親は完璧を求めます。間違いを認めませんし、激しく或いは陰険にけなしてきます。 そんな子供の多くはやがて「完ぺき主義」「ぐずぐずする癖」「著しい行動力の喪失(真っ白になって動けなくなることを含む)」へと追いやられてしまいます。 「完璧主義」になるのは当然です。常に完璧を求める親が心を支配し続けるからです。完璧に振舞うためには失敗はできません。ですから当然「ぐずぐず」にもなっていますね。それでも実行を強いられる状況に追い込まれても、行動力が生まれてきません。或いはパニックになって呆然自失となってしまうわけです。 では猛毒の言葉を子供の頃に受け続けた場合、あなたは一体どうすればいいのでしょうか?とりあえず幾つかの対処法を載せておきます。 1.毒親からの言葉を冷静に分析し、その内容が攻撃的で非現実的なものであれば、反論し続ける(認知行動療法等を活用する) 2.自分の力で生きることをただちにはじめるのです。それは一気に一人暮らしをするとかを意味しません。自分の出来る範囲で、自力を頼みにすればいいのです。例えば家族と一緒にレストランに行って、親にせかされたり、あるメニューを強要されても、自分が本当に食べたいメニューを注文する(できなければ、心の中で決めるだけはする)だけでも、積み重なっていくとちがってきます。 3.親が本当に毒親だと思える場合、感情交流を一切やめてビジネスライクにつきあったり、関係を絶ったりします。そしてありのままの自分で生きるようにしてみます。またありのままの自分を受け入れてくれるような人と出会い、交流していくことです。 ※解決策は最後のほうで総合的に解説する予定です。 第5部へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.07.09 21:51:01
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