自己効力感を活用しよう

2023.10.18

自己効力感はバンデューラによって提唱された概念です。ある状況において自分は適切に行動することができるという主観的判断や確信がある状態をいいます。自己効力感に影響を与える要素は４つあります。
１．自分の達成経験や成功経験。
２．自分と似ている他者の成功の様子を観察する代理経験。
３．他者からの説得や励まし。言語的説得。
４．心身の良好さや気持ちが上がっている生理的状態。
そして
★自己効力感は操作可能であり、行動を変える力を持っている。
という特徴を持っています。また、自己効力感は上昇すると実感することが可能です。つまり手ごたえや自信などを感じられるわけです。だから、あなたが達成したい目標（就職活動での内定獲得など）の達成に向けて活用できるというわけです。
就職活動に限らず、簡単ではない目標達成を目指す際は
１．実力
２．実力を出し切る為の力や環境
の２つが大切になってきます。そして実力を出し切る力を発揮する上では
★モチベーション（やる気）の維持や向上
がとても大切です。古代中国の兵法書『孫子』でも、一番強い軍隊は「勢いがあってやる気が高い軍隊」だと説いているぐらいです。ですから、何かしら工夫をしながら、自力で上記の４要素を高めることを目指したいものです。

＜具体的な実行方法＞
１．自分の達成経験や成功経験を積むためには？
ポイントとしては、成功だと心から思えることを積み重ねると、堅実に伸びていきます。小さな成功の積み重ねでも問題ありません。また最初は微小な成功を重ねて、少しずつ大きな成功へとステップアップしていく方法もあります。また、不要に他人に頼ったり依存しないで、自主自律的に（注意：絶対に他人の力を頼らないのは間違いです。有効に活用すべきです）おさめた成功であれば、小さなものでも威力は絶大になります。その積み重ねは相当に強力です。

２．自分と似ている他者の成功の様子を観察する代理経験をするには？
周囲の人間関係から代理経験を積むには、他人の生き方を観察できるような人間関係を形成しておいた方がよいと思います。若い方（学生など）は、そういう点ではかなり有利なはずです。そうでなくても、何かしらのグループなどに属していれば、そうした機会には恵まれやすいことでしょう。
そういう環境にない場合は、現実的な伝記を読んだり、ドキュメント動画を見たりするのもある程度の影響力は受けられると思います。また関心のある人物の講演会に出席するのも１つの方法でしょう。

３．他者からの説得や励まし。言語的説得。それらを得るには？
これは一番大変かもしれません。他者に良かれと思って説得したり、指導・助言することは非常にエネルギーが必要です。そうした自己犠牲を払ってまで他人に貢献してくれるような人物が、年々日本では減少してるように私は思います。そうした人が自分の身近にいる場合は、感謝しつつも活用すべきでしょう。
一方日本にもプロフェッショナルという概念は定着しつつあるので、職業上の倫理を守ってくれ、実力も伴うような相手から説得や励ましを受けた場合、それを信じるのも有効な方法の１つだと言えます。

４．心身の良好さや気持ちが上がっている生理的状態をどう作るか？
これは非常に強力な効果を発揮する上、持続的な効果が期待できます。４つの中では一番おすすめです。ただし、忙しい現代人（ビジネスマン）には、実現が難しいとも言えます。
なるべくでもいいので、健康的な日常生活習慣を、心と体が本来喜ぶ内容で実践することが求められます。
・早寝早起き（２２時～２時の睡眠のゴールデンタイム：成長ホルモン分泌最高効率時間帯）を実行する。
・朝日光を浴びて、リズム運動を行う（セロトニン分泌促進）
・３食、バランスよく食べる。
・なるべく排泄（特に排便）は我慢しないよう工夫する。
・暴飲暴食を避ける。
・酒は適量に抑える。タバコは吸わない。
・ストレスをためない。発散する。
・適度な運動を実施する。
・人との交流を楽しむ時間帯を設ける（オキシトシンの分泌促進）
★動物としての自分が喜ぶであろう行動を、なるべく実施することが望ましい
と言えます。
心身のコンディションが良好だと、自然と気持ちが前向きになったり、高揚しやすくなります。もちろん成功体験の連続、大きな成功体験の直後などでも、心理的な高揚は期待できますが、波があります。でも、日常生活習慣の健全化は、非常に手堅く、ほぼ間違いなく利益が生じます。（心身コンディションの向上という形で）

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Last updated 2023.10.18 21:20:22
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