カテゴリ:カンブリア宮殿
TV東京系の番組「カンブリア宮殿」を見ての感想、キーワードを
記載していきます。 諏訪中央病院名誉院長 鎌田實氏 【今夜の一言】 大変な状況の人にシンパサイズ(共感)して何ができるか考える。 そうすれば患者から信頼される良医になっていく。 そして、技術を磨けば名医になっていく。 【対談からのキーワード】 がんばらないであきらめない生き方は強かな生き方だ。 一回だけの人生だから可能性があるなら一緒に闘いたい諦めないで 病気を診るのではなく、人を診る 家は貧乏で高校を出たら働いてくれといわれたが医者を目指した ●診療スタイル 患者とよく話、触診を行なう。 薬に頼らず生活改善を勧める 一人ひとりの生活に合わせた指導を行なう 相談に乗ってくれる いけないことはいけないと言う ●赤字病院だったが、薬を使わない医療を進め、 一時的には経営はさらに悪化し赤字が増えた 生活改善の指導が功を奏し、患者が減った しかし・・・ 診察のうわさを聞き、町の保健師から予防の講演の依頼がくる。 病院のある長野県は漬物など塩分を使った保存食が多く、 脳卒中になる人が多かった。 薄味の味噌汁や野沢菜に醤油かけないように勧めた。 日本初のデイケアなどを導入、全国から患者がやってくるようになった。 そして、赤字が解消した。 患者は病院に来れる人だけではない。 病院の外にも患者がいる。そんな人も見捨てない。 ●本当の医療とは何か思い知らされた、かつて言われた患者の言葉 往診に向かう途中に、脳卒中で倒れたが助かった患者から、 「何で助けたんじゃ。殺してくれりゃ良かったのに」 と言われる。 農業ができなくなった体では生きがいがなくなった。 「助けた」というのは医師の気持ちで、患者の気持ちではない。 ということで、「支える医療」を目指すようになる。 「緩和ケア病棟」をつくる。 ここは、末期がんで死を迎えるだけの人をケアするために作った。 残された時間を、その人らしい生き方で過ごしてもらう。 そんな患者を支える医療を行なう。ひとりひとりに合わせた看護を行なう。 死ぬ場所ではなく、生きる場所である。 (余命1ヵ月と宣告されたがここへきて4ヵ月になるおばあさんが出ていました) ●医者を見分ける10ヵ条 ・話を良く聞く ・分かりやすい言葉で説明 ・薬より生活改善を指導 ・必要な時は専門医を紹介する ・患者・家族の気持ちを考える ・地域の医療を知っている ・痛みを理解、共感してくれる ・セカンドオピニオンに応じる ・ショックを与えず、真実を伝える ●医学生にいうこと いい医者になれ。その後に名医になればいい。 いい医者は、 ・患者が話しやすい環境をつくり、 ・話を聴ける 医者である。 患者全体を見る。医療技術だけでなく、患者の心を診なければならない。 ●がんばらない それまで闘病生活を送ってきた人に、それ以上がんばれということは言えない。 ●医療は長期的視点で 諏訪中央病院がある長野県茅野市の一人当たりの医療費は、全国平均の約20万円 低いものになっている。 医療は信頼を売っている仕事である。 遠回りをしても病院経営はよくなったし、地域も健康になった。 短期的な利得を目標ではなく、長期的に見なければならない。 ●医師不足 将来、日本では、手術をする医師がいなくなって、海外まで行かなければ ならないこともあるかもしれない。そうなれば、お金持ちしか医療が受けられない 時代になってしまう。 ●医療制度改革 医療は、民営化すべきではない。 医療の上でも格差ができてしまう。 アメリカ的なものは間違っている。 アメリカでは約4000万人が医療保険に入れていない。 まともな医療が受けられない国民が4000万人もいるような国にしてはいけない。 教育・医療・福祉は、生きるチャンスは平等にあるべきである。 【人生の成功の条件】 困難の中にいる人にそれを見てしまった時に、 見て、見ないふりをしないこと。 大変な状態を見た時に、自分には何ができるかを考え実行すること。 【ケンジャの感想】 本当の医療制度改革は、ここにあるんじゃないかと思います。 少子高齢化で医療費が増大し国家財政を圧迫しています。 これは企業再生と同じで、まずは支出を減らせる仕組みを作る必要があります。 そのためにまずは予防のための生活改善を指導していかないといけない。 一方、病院経営の視点では患者がまた来よう、この先生なら安心だ、 と思うような病院にしなければならない。 医療を改革する中で民営化する前にできることは、沢山ある。 それは「柵」だったり、非常識である官の中の「常識」を取り除く ことから始まるんじゃないかと思います。 いずれにせよ、病気になった時の「病院」という短期視点ではなく、 予防、病院、ケアなどの医療の全体像を見て、体制を作る必要がありそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.12.24 12:22:44
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