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本と映画と食事とあひる

2019.08.22
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カテゴリ:読書
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犯罪小説集 (角川文庫) [ 吉田 修一 ]
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 最近、仕事と家事でバタバタしています。

世の中にはフルタイムで働きつつ、子育てされたり、介護されたり、

勉強されたり。そんな方がいっぱいいらっしゃるのに

私の許容量の少なさと来たら。(涙)

嘆いていても仕方ないですね、持って生まれたものですし。

 そんなわけで

このところ、読書が進んでいません。

まとめ買いしても積んで置くだけ。

今、部屋に本の小山が3つ4つあって、

ここに入ってくる度に夫から

「あひるの部屋ってヴィクトリアンアルバート博物館みたい」

と嫌味を言われる始末。

本って、読みたいと思ったらその時に買ってくるのがベスト。星

これが絶対に「積ん読」にならないための鉄則。

私も若い頃は出来ていたんです。

福岡市の中心部にいたときには

天神、博多駅が歩いて行ける距離。

夕食後にふらっとキャナルシティとかバスセンターとか。

気になる本を買って無印良品をぶらぶら。

楽しかったなあ。

 それが結婚を機に無理になって

インターネットの普及 → Amazonのお世話に

そんなこんなですが、

今回は原点に立ち返って、書店に足を運びました。

吉田修一の『犯罪小説集』

前から気になっていたのですが、映画化のニュースを目にして

「読みたい」熱が出てきました。

さすが人気作家、すぐに見つけることが出来てわが家へ。

早速、その日に読み始めて次の日には読了。

いい読書体験でした。

内容は、角田光代の『三面記事小説』に似ています。

実際に起きた事件を元に

犯罪者の心理、置かれていた環境を深掘りしていくという体裁。

角田光代の方が、モデルとなった事件がすべて明確ですが。

(私が読んだ単行本では新聞記事の一部が冒頭に掲げられていましたが

文庫版はどうなっているのでしょう?)

興味のある方はどちらも読まれると面白いと思います。

取り上げられる事件、アプローチの違いなど

作家性が出ますね。

私はどちらも好きです。

『犯罪小説集』は以下の短篇から成っています。

「青田Y字路」

「曼珠姫午睡」

「百家楽餓鬼」

「万屋善次郎」

「白球白蛇伝」

映画化されたのは「青田、、、」と「万屋、、」みたいですね。

モデルがはっきりしているのは

後半の三編。

「青田Y字路」は幼女の連続失踪事件で

これは残念ながら類似の未解決事件が全国各地にありますし。。

足利事件や、それを含む北関東幼女連続失踪事件を挙げている人が

いらっしゃいますが、

はっきりとは分かりません。

私は随分昔にあった、外国人が犯人だった女子高校生殺人事件も

思い出しましたしね。

(こちらもよく小説の題材になっていました)

私がうなったのは「万屋、、」と「白球、、、」。

どちらもモデルとなった事件がはっきりしています。

限界集落に戻ってきた熟年男性の悲劇と

元プロ野球選手が起こした強盗殺人事件。

吉田修一らしい、登場人物との距離感で

描かれているのですが

主人公達の心理状態がひりひりするほど伝わってきます。

月並みな感想ですが、

人間が大罪を犯すときは

こんなに追い詰められているのかな、、と

思いましたね。

当代屈指の作家だけあって

何を題材にしても一定の品位と格調があって

うなりました。

おすすめです。





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最終更新日  2019.08.22 07:32:53
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