すみだトリフォニーホール 小ホールへ
原爆投下時、広島で被爆した方たちが
お書きになった手記や詩を、
その方たちに代わって伝えるような朗読劇があります。

「とまとの会」が「地人会」の「この子たちの夏」を
PTA有志として高校の文化祭で上演してから
10年以上、経ちました。
あの時の高校生は立派な社会人となり、
今では新しい家庭を持つようになりました。
それでも、お母さんたちが、
素人ながらも心を込めて読み続ける朗読劇を
陰になり日向になり支えてくれています。
彼女たちの友人、近所の人達も観に来てくれますが、
見た目では判断がつかなくても、話を聞くと
いろいろな党派の人、いろいろな宗教の人が
個人として聞きに来てくださっているようです。
そんな風に世界中がつながったら、
平和になるのにと、ここへ来るたび思います。
朗読劇が始まる前に被爆者の方の講演も加わるようになりました。
切々と訴える詩や短歌の朗読を聞くのは涙を禁じ得ないものですが
被爆者の方のお話は絵空事でなく、この悲しみは現実のものだと
改めて思い知らされます。
今年はロビーで、その方とお話しする機会に恵まれました。
今日まで想像を絶する苦しい悲しい日々もあったでしょうに
今は優しいきれいな笑顔のその人を見て、
生きていてくださってありがとう と思わずにはいられませんでした。
