カテゴリ:宝塚
千駄ヶ谷の日本青年館・大ホールで、宝塚花組特別公演
ミュージカル『オグリ! ~小栗判官物語より~』脚本・演出/木村信司 を観てきました。 ちなみに当日、外苑前に降り立ち、 近くのファミリーマートで飲み物を購入し外へ出たら、 バケツをひっくり返したような大雨に。 友人に、只今、雨宿り中のメールを入れて、 しばし、お店の中にいたのですが、止む気配無く着物姿で雨の中にGO! 何と、神宮では早慶戦の真っ最中で、大雨のため中断したらしく、 観戦をあきらめた人々が、どぉっと球場から出てきたのと一緒になり、 雨と人並みに、前へ進めずで大変な思いで、たどりついた日本青年館の大ホール では、ありました。 開始、一分後に席につき、あぁ間に合ったというところ・・・(^^;; 舞台中央に陣取る巨大な馬の首は、 語り部の「鬼鹿毛」後の馬頭観音を意味しながら圧倒的な存在感、 菩薩の大きな手の装置やマリオネットなど、この話が、 中世の口承芸能によって広まった説教節・伝承であることを ファンタジックに物語り、観客の心を現実の世界から 昔々の荒唐無稽な話の世界に誘います。 話は、熊野権現の説教節「小栗判官と照手姫」を元にした、 江戸時代初期の画家、岩佐又兵衛(いわさ またべえ)による 「小栗判官絵巻」そのままに、展開していきますが、暗転が多いのがおしいですね。 もし、大劇場のように銀橋や、 歌舞伎の花道などを使うことができれば もっとよい舞台になったのでは、なかろうかと・・しかし、 出演者も好演、民衆のコロスも物語に活きて、とても楽めた舞台でありました。 舞台の雰囲気は、歌舞伎の「当世流小栗判官(「とうりゅうおぐりはんがん」 では無く、スーパー歌舞伎「オグリ」を彷彿とさせるテンポのよさは、 出演者の息のあった演技とともに、違和感なくおもしろいのです。 タイトルロールを演じた壮 一帆は、 スーパー歌舞伎や歌舞伎のような大掛りな殺陣や ケレンこそありませんでしたが、小栗としての品位と宝塚スターらしい 美しさで楽しませてくれました。 そして、特筆は、やはり、野々すみ花。 美しく清純でありながら、才たけて秘めた情熱を持つ芯の強い照手姫を 見事に演じていました。彼女のセリフは、耳に心地良く説得力があるんですよね。 この公演を最後に花組から宙組へトップ娘役として移動、おめでとうございます。 今後の活躍が、とっても楽しみな娘役トップの誕生です♪ 木村信司の作品は、これまで、??な台詞と、 説教くささが鼻についたりしたのですが、これは、 物語を壊すことなく(説教節だからか) カラクリや仕掛けを駆使した演出が素直におもしろくて、 再演があるなら、もう一度、観たい作品になりました。 ちなみに 湯峰には、小栗が蘇生したとされているつぼ湯、 餓鬼阿弥を乗せた土車を埋めた「車塚」、 小栗が復活後、力を試したという「力石」などが残っているとか、 熊野古道は、一度、歩いて見たい場所なので、楽しみですわ。 『オグリ! ~小栗判官物語より~』の主な配役 小栗判官 :壮 一帆 照手姫 :野々 すみ花 *~*~* 横山/閻魔大王: 萬 あきら 語り部(鬼鹿毛、後の馬頭観音) :藤 京子 後藤左衛門 :華形 ひかる 大納言 :悠真 倫 大納言の妻: 初姫 さあや 横山太郎: 煌雅 あさひ 横山次郎: 嶺乃 一真 横山三郎 :紫峰 七海 青墓遊女宿の主人の妻: 花野 じゅりあ 青墓遊女宿の主人: 日向 燦 大夫: 月央 和沙 大夫の姥: 愛純 もえり 鬼王: 浦輝 ひろと 鬼次: 彩城 レア 他 本日のきもの:ミュージカルにあわせて♪模様の紬に、トランプ模様の名古屋帯。 帯留めは鼈甲細工(ハート型が可愛い)、足袋は雨が降るかもの予報にあわせて足裏が黒の明るい茶の麻の葉模様。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 4, 2009 10:17:00 PM
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