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カテゴリ:気まぐれ業務日誌
『妻の体調がおかしいんです。今から受診したいんですが診てもらえますか?』
こんな電話をうっかり取ってしまったよー。 もう後30分もしたらおいら終業時間だってーのにさ。 そもそも通常の外来診察は、午前のみの当院。 午後は完全予約制の外来だ。 が、話を聞いてみると患者さんの急変のようだ。 急変とは言っても、救急搬送の必要があるような生命の危機ではない感じ。 さて、この患者さんの主治医は・・・、 と電話対応しながら医事コンピュータで検索すると、 あちゃー、いつもだったら外来担当日だから電話を繋げられたのに、 今日に限って、午後から学会に出席するため出かけてしまい不在のセクスィー先生だぁ。 外来看護師さんに指示を仰ぐと、 『今日のもう一人の外来担当、せっかち先生にお願いしましょう。』 すでに外来診療は終え、たぶん病棟に居るだろうせっかち先生のPHSをコール、事情を話すと、 せっかち先生:「え?今日ってセクスィー先生は居たでしょ?」 おいら:「今日は午後から学会で不在のはずですが。あれ?戻ってらっしゃってるんですか?」 せっかち先生:「・・・あ、そうなんだ、居ないんだぁ。」 おいら:「(おーい!同僚のスケジュール知らんのかー?)ですので先生にお願いできればと。」 せっかち先生:「でも、もう4時半ですよねぇ。うーんと。。。」 おいら:「お電話繋いでよろしいですか?」 せっかち先生:「・・・もうすぐ当直の時間帯になっちゃうし・・・。」 おいら:「(今はまだ当直時間帯じゃないじゃん!!!)・・・・。」 せっかち先生:「今日の当直医って・・・えっと。。。。」 おいら:「今日は(非常勤でしかもまだ専門医研修中の)伊達めがね先生です。」 せっかち先生:「あーそうかー、伊達めがね先生かー、うーん、どうしよう。」 おいら:「先生が今対応するのは厳しいわけですか?」 せっかち先生:「あー、まぁ。」 おいら:「でしたら、伊達めがね先生にお願いした方が良いですか?」 せっかち先生:「そうしてもらえます?」 おいら:「分かりました。」 ・・・・・・まただよ!!!せっかち先生の押し付け体質、今日も本領発揮だね。 今対応しちゃったら当直時間帯に突入しちゃう、だから対応拒否ってどういうことだよ!? 外来の患者さんは、主治医かまたは主治医が不在の場合は、その日の外来担当医が対応する って決まってるんだから、通常業務時間帯である今はせっかち先生が対応すべきじゃないの? ほんとに、どうしてなの!?この先生って。。。。。 たぶん夢や希望に満ち、正義感や使命感やいろんな思いを持って医師になったばずなのに、 いったいいつ、どこで、『やる気』を忘れてきちゃったんだろう。。。 さて、せっかち先生に断られたので、最後の砦・本日の当直医伊達めがね先生のPHSをコール。 事情を話すも、ちょうど今は病棟で手が離せないと・・・。 伊達めがね先生:「もうちょっとしたら外来に降りるから、いったん電話切ってもらって。カルテを 確認してから僕から患者宅に掛ける旨伝えて。」 おいら:「了解しました。」 はへー、困ったことになりそう。。。。 なんとか家族に事情を話し、いったん電話を切った。 と、程なくして伊達めがね先生登場。 診察室には別の仕事も残していた伊達めがね先生、とりあえず一緒に診察室へ行きながら、 さっきおいらが電話で家族から聞いた患者の様子を伝え・・・、 おいら:「という感じでした。ってかさ、先生に言うことじゃないのは承知で言うんだけど・・・。」 伊達めがね先生:「何?」 おいら:「せっかち先生のあの仕事へのやる気のなさは何とかならんの?」 伊達めがね先生:「ああいう人だからしょうがないんじゃないの?」 おいら:「それで良いのか!ここの常勤医のくせにー!」 押し付けられたほうの伊達めがね先生に言うべきことじゃないけれど、 せっかち先生の医師たる姿勢の低さに対する怒りを、ついついぶつけてしまったよ。 その後、さっきの患者宅に電話をしてくれた伊達めがね先生、数分後事務所へやってきた。 伊達めがね先生:「今から来ることになった。」 おいら:「や、やっぱりか。。。」 伊達めがね先生:「ってかさ、僕この患者さんを当直帯で診るの、二度目だよ。」 おいら:「え?マジで?」 伊達めがね先生:「二週間前にもあった。」 おいら:「えー、そうなんだ。」 すると、事務所のデスクに座りこみ、カルテに記載を始めた。 カルテに記載をしながら、なにやら思案中といった伊達めがね先生から唐突に質問された。 伊達めがね先生:「ねぇ、セクスィー先生ってさぁ、処方変えたらどう思う人かなぁ。」 おいら:「どういう意味?」 伊達めがね先生:「この患者さんの処方さぁ、前医の紹介時からずっと変わってないんだよね。」 おいら:「安定してるからじゃないの?だってセクスィー先生って結構処方変更するタイプだよ。」 伊達めがね先生:「時間外受診を二週間に二度もする患者が、安定してるわけ?」 おいら:「・・・・それもそうだね。・・・だったら良いんじゃないの?先生が思うとおりで。」 伊達めがね先生:「セクスィー先生に連絡したら、来てくれるかなぁ。」 おいら:「ええー、よ、呼び出す気?」 伊達めがね先生:「いや、なんていうか、そのー。」 おいら:「連絡してみたら?たぶん来るよ、あの先生なら。」 伊達めがね先生:「そう思う?だったら学会の帰りにふらーっと寄ってくれないかなぁ。」 おいら:「をいをい、しっかりしようよー。」 ちょっと頼りな気な伊達めがね先生・・・。。。 まあ口だけだろうけど。結構淡々としてる感もあるし。。。 伊達めがね先生:「患者が来るまで病棟に居る。来たら連絡して。」 おいら:「了解です。」 なんだか今日の当直帯は、波乱の予感の伊達めがね先生。 その後事務所の皆はいつの間にやら帰ってしまい、でも運悪くこの日もう二件ほど電話応対した やりかけの仕事をそのまま放置してしまっていたがために、おいらは残業する羽目になり、 結局例の患者さんが来るまで事務所で仕事してしまった。。。 伊達めがね先生が病棟から降りて来るまで居て、伊達めがね先生に引き継いだわけだけど。。。 んー、なんなんだろう、言いようのないこの胸苦しさは。。。 せっかち先生の対応だろうか。。。 いまの職場の体質に対してだろうか。。。。 うーん、5月の終わりに『5月病』気味。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年05月29日 00時06分39秒
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