かみぽこぽこ。

学部生たちは、試験が全て終わり、今週それぞれ旅立ちました。

数学科のＫは、体調不良。精神的にも苦しかったでしょうがなんとか試験をやり終えました。

試験終了直後、日本に帰りました。
体の検査のためです。

Ｋはこれで卒業が決まっても、心晴れ晴れとはいかないでしょう。
まず、体調を元に戻さなければならない。
大学院をどうするのか。
それとも就職するのか。

いろいろなことを考えなければなりません。
何があっても、あるがままの自分をまず受け入れて、前向きな気持ちで毎日がんばって欲しいです。きっと全て好転していくさ。

彼は７月の卒業式には戻ってくる予定です。
あ、「日本からたばこ買って来い」って言うのを忘れた。。。

ハナちゃん。政治学の学部３年生。
ほとんど日記には登場しなかったけど、今時珍しいくらい純粋な女の子。
ものすごい神経質な面があって、ちょっとした音がしても、勉強できないし、寝れないらしい。
それで何度も何度も住むところを変えたのです。私もホームステイの場所を紹介したりしました。

ハナちゃんは、他の子と違って、着々と計画的に勉強をするタイプ。だから計画が崩れるのを嫌って、住むところを転々としたのだけれど。この子の話をもっとできれば、外国でまじめにやってる日本の若い子の姿をもっとよく伝えられたかもしれません。

ハナちゃんは、卒業式までの間、こちらに残ります。
いろいろ旅行するんだろうな。

将来は、国際機関で仕事をしたいという希望です。こういう希望をもつ人は多いけれど、彼女は漠然とした気持ちでそれを言っているんじゃありません。３年間外国でがんばって、厳しい勉強を乗り越えた上で、その気持ちを固めました。
君ならやれるさ。がんばってほしい。

ひで。
こやつは最後までめちゃくちゃだった。。。
結局、何科目は試験をさぼるし。理系は単位制だから、全部は取らなくていいのだろうけど、果たして卒業できるのかどうか？

それで、今週彼はご両親が住んでる香港に帰ったのだけれど、これがまためちゃくちゃでした。

彼はＳ美とフラットメートなのだけれど、Ｓ美から私に電話がかかってきたのです。
「ひでがあ～、ゆくえふめいなんすけど～。知りません？あの人明日帰るのに、荷造りとかなんにもしてなくてえ～、びみょう。もう、わたし、知らないから。しかとお」

ひでは帰国前日まで、友達と２日間飲みまくっていて、家に帰らなかったらしいのです。。。。。
で、帰国日。あいつが出て行ったあと、あいつの残した荷物を引き取るためにフラットに行ってみた。。。

部屋のなかぐじゃぐじゃのまま出て行ってる。
これ、大家怒るぞ。。。
しかも、もらうはずの彼手作りのデスクトップコンピューターは壊れていました。むむむ。結局本棚を引き取りましたけど。。。

しかし、このひで、家を出てからヒースロー空港に着くまでの間、何度も何度もＳ美や私に電話をしてきたのです。「荷物すみません。」とかなんとか言って。最後は飛行機の中から電話をしてきて、スチュワーデスさんが怒っているのが聞こえてきて、電話がぶちっと切れました。。。。

めちゃくちゃだけど、人はいい。憎めないやつです。
彼は香港で新生活をスタートさせます。
バイトみたいな仕事からがんばるって張り切ってますが、どうなることか。。。
まあ、ご両親が彼を導いてくれるでしょう。

Ｉ恵ちゃん。
彼女はもう日本です。
７月２５日からの東京での「留学生のための就職フェア」に参加するためです。
今、着々とそれのための準備中です。
先日、メールがきて、商社にも応募するので教えて欲しいと言ってきました。いろいろ書いて返事したのですが、そのやりとりはとても興味深いもので、私自身も新たな発見があったので、後日「商社論」として書きたいと思います。

彼女も卒業式に戻ってくるのだけれど、それまでにいくつかの会社から内定をもらえるか、あるいはいい感触を得られる会社が出てくると思います。

それくらい今のＩ恵ちゃんはしっかりしている、ほんとにこれまでよくがんばって成長したと私は思っています。

さて、最後にＳ美。
最後に試験を終えた彼女は、「Ｓ美大放言」で試験の過酷さをその独特の言語感覚で見事に表現してくれました。

彼女も「就職フェア」参加のため、金曜日に日本に帰りました。
準備が遅れたので、Ｉ恵ちゃんよりは厳しいでしょうが、がんばってほしいです。

いつも通りで面接に臨んでほしいですね。
「つうかあ～、おんしゃのことはあ～、よくわからないっつ～か～、びみょうなんすけどお～、きょうみがあるっつ～か～」
。。。これじゃだめか。

でも、彼女の年齢以上に落ち着き払った態度は若い子の中ではいいと思います。そして、そのきちんと整理された頭のよさ。

彼女の真価を見抜く企業があることを願います。

最後、ヒースロー空港行きの高速バスの駅までかみぽこカーで送って行きました。

「じゃあ、７月９日にもどってきますからあ～」
彼女も卒業式に戻ってきます。

この子たちは、私がこの学校に来たときからいた子たちです。
特にひで、Ｓ美、ハナちゃんは私と同じ２０００年１０月に入学した。それだけに付き合いも長く、感慨深いものがあります。

その子たちも卒業。新たなる旅立ちです。
私にとっても、一つの区切りかもしれません。