かみぽこぽこ。

今日は「日本人会・個人商店から組織へ」の続きである。

前回は、資金ソースの確保ということで、
国際局のジャック・イングルハートに話を付けた事を書いた。

とりあえずの幹部を決めて、
資金ソースも確保したら、
いよいよ実際に組織として動き出さないといけない。

まずは10月の新入生の歓迎会だ。
前回書いたように、昨年まで国際局が主催していたこの会を
今年から我々日本人会が段取りするからと国際局に打診したのが、
そもそも私がジャックにゼニの話をする時の切り口だったのだから。

私はたけしけた（社会学博士課程）とO田（経済学博士課程）を
個別に芸術会館のカフェに呼んで話をした。

まずは、たけしけた。
彼には、実際に新入生歓迎会の段取りをしてもらう。

最初にジャックと打ち合わせた資金援助の話を説明して、
あと、こんな話をした。

かみぽこ(以下K)「結局、イベントの資金援助を受けたければ、
企画書を国際局に提出すればいいということだ。

ジャックにはたけしけたがイベント等の実務をやるので、
彼からいろいろ提案があるのでよろしくと言ってある。

任せるから自由にやってほしい。

まずは恒例の歓迎会をきちんと我々でやって
実績作りだな。」

たけしけた（以下T）「わかりました。
それでは私が企画書を作って、
ジャックのところに持っていけばいいのですね。

やります。

ところで、歓迎会の食事なのですが、
これは昨年と同じくマダム・ヤンさんにお願いするのですか？」

マダム・ヤンさんとは、おらが街在住の
私の元・英会話教師ニール氏の夫人。

台湾出身だが日本国籍である。
（話がややこしくなるので、そのへんは別の機会に）
昨年の歓迎会で料理を作ってくれた。

台湾出身だが、握り寿司とか日本食も作れる。
昨年も大好評であった。

K「うん。他にお願いできる人を知らないし、
マダム・ヤンさんは俺もよく知ってるから、
それは俺から一度事前に電話しとく。

ジャックと打ち合わせて、
正式に日程と予算が決まったら、
一緒にマダム･ヤンに会いに行こう。」

T「わかりました。
最後に国際局からのお金の受け渡しの件ですが。」

K「うん。これはSTUDENT　UNION
（うちの学校の自治会。日本人会も一応加盟している。）
に口座があるはずなんだよな。

それを使うのが無難だと思う。

これはO田に確認させるから。」

T「わかりました。」

。。。ということで、
たけしけたとの打ち合わせ終わり。

次はO田だ。
彼にも一通りジャックとの打ち合わせを説明して、

K「。。。ということで、
O田に頼みたいのは、
まず、日本人会の口座がUNIONにあるかどうかの確認。

まあ、これはあると思うんだよな。
次に、その口座のお金の出し入れはどうすればいいかの確認。

更に、後はUNIONのルールの確認だな。
UNIONの口座を使わしてもらう際に、
最低限UNIONに対して我々がやらなければならない
ことを確認するというかな。

例えば、UNIONに登録するメンバーが何人かいないと
口座閉鎖されるとか、そういうことがないようにな。

UNIONは政治色が強いから、
つかず離れずで行きたいのだけど、
まあ、最低限はやっとかないといかんだろうからな。

その辺を確認してほしいと。」

O田（以下O）「了解しました。」

K「まあ、そこまでやっといてくれれば、
後はたけしけたが話をジャックと詰めてくるのを
待てばいいということだ。」

O「了解です。あと、あれですよね。
UNIONからもらえる資金は
ちゃっかり全部もらうようにしとくということですよね？」

さすがO田。
よくわかってるじゃねえかよ。。。。（苦笑）

数日後、
たけしけたはジャックと基本的な打ち合わせを終えたようだし、
O田はUNIONで口座の確認を終えたようだ。

前にも書いたけど、
たけしけたは元々日本で留学生が多いことで知られる学校で
そういう催し物をやってきたようだし、
O田は元・外資の証券マン。
UNIONの政治がかった奴と英語でやり取りしたら、
私なんかまたすぐ警察を呼ばれかかるだろうが、
彼ならさらっとうまくやってくる。

この頼りになる若者2人を軸に、
とりあえず日本人会スタートだ。

あと、これはたけしけたに言ったのだけど
（O田は社会人経験があるので言わんでもわかるから）

「なにぶん初めてのことだから、いろんなことがある。
うまくいかないのはある意味当たり前だから、
何かあったら全部報告してくれ。

報告してくれれば、判断できるから。
これは出番だと思ったら俺が出て行く。
責任は俺が取るから、
安心してやってくれ。」

。。。なんか、新入社員教育みたいだけど。(笑)

なんかね、
昔の自分をふと思い出すのだけど、
私ってこう、仕事を自分で抱え込んで残業するタイプだったんだよね。

だから、なんというか
人に任せるとちょっと罪悪感のようなものを
感じるわけだ。

イベントの段取りも口座の確認も自分でできんことではないしね。

悪いな、と。。。

それで更に思い出すとね、
私がたこちゅーに入社したとき、
まあ国内鉄鋼のある部署だったんだけど、
周りは入社20年くらいのベテラン営業マン
ばかりだったんだよね。

なんか入社して最初の頃、
みんな朝、出社すると、
電話をバーッと掛けて、
その処理が終わるとダーッと出かけて、
ひとりポツンとオフィスに残されて、
事務の女性といっしょに
ワープロ打ったりしてたことが多かった。

なんか全然教育してくれないとか不満に思ったものだけど、
考えてみると、その先輩営業マンたちは
会社に入って20年間ほとんど部下を持ったことがなかったんだね。

鉄鋼業ってバブルの前までずっと不振が続いたから。

彼らは営業マンとしては一騎当千のつわもの揃いだったけど、
20年間ほとんど部下がいなくて
新入社員がやることから営業の前線のことまで
全部自分でやってたわけだ。

新入社員を教えるってどうやってやるのかわからなかったのだろうし、
もしかしたら、あの人たちも同じように、
ちょっとした罪悪感みたいなものがあったのかもしれないね。

こいつにこんなことやらしたら悪いな、みたいな。

本当はそれはあべこべで、こき使ってもらって、
どんどんやらせてもらって、経験させてもらわないと
私としては困ったのだけどね。

まあ、そんなことをふと思い出したりなんか
したわけでありますがね。。。

会社時代のことを思い出すと、
もう少しでも上司の気持ちというかね、
考えてみることができてたらなあ、
と思うことは本当に多い。。。

いずれにしても、日本人会に関しては
みんなが自主的に動いてくれるように、
そしてそういう人が一人でも多くなるように、
ということで、私としては
自分でやっちゃいたいところをグッと我慢して、
罪悪感も抑えながらやっていかんといかんなと
思っているところであります。

それでは、また。