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2008年06月12日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、「かみぽこ政治学」です。

今日は、財務省は383人の職員が、
深夜に公費でタクシーを使って帰宅する際、
運転手から金品を受け取っていたこと、
そして、これが国家公務員倫理法に
違反する可能性があり、
悪質な例は処分を検討する、
ということを発表したという
いわゆる

「財務省タクシー接待問題」

について、書いてみたいと思う。

私はかつて、民間企業に勤務して、
月間の残業時間180時間
(つまり、月―金に午前2時まで
勤務した計算となる)
1ヶ月のタクシー代を
27万円立て替えたという
経験をしたことがある。(苦笑)

その感覚で言えば、
「金品受領」の部分を除けば、
理解可能な話ではあるんだよね。

官僚が深夜残業して帰宅する際、

「電話一本」

で迎えに来てくれる
タクシー運転手を確保すること、
逆にタクシー運転手側が、
深夜の固定客を確保するために
官僚に対して営業努力すること、
それ自体は民間企業と
深夜タクシーの関係でも
よくあることだろうと思う。


ただ、タクシー運転手の営業努力が常軌を逸し、
顧客である官僚が金品受領するに至り、

「国家公務員倫理法違反」や
「道路運送法違反」

に問われるという事態となれば、
そこには何の同情の余地もないわね。

それはこれまでの日本社会では、
なんとなく許されていたことかもしれない。

しかし、21世紀の日本ではこんなことは通用しないのだ。

今回の問題は、裏と表、
本音と建前を適当に使い分けて、
ルールというものを
いいかげんに考えることが
当たり前に行われる、
日本社会の風潮を考え直す
1つのきっかけとすべきだろうね。

しかし、私は今回の問題については、
巷の官僚批判とは少し距離を置いて、
別の観点から考えてみる必要が
あるように思うんだよね。

そもそもなぜタクシー運転手が
官僚に金品を渡したのかを考えると、
官僚の深夜残業が非常に多く、
タクシー運転手にとって

「官僚がお得意様」

だったからである。

逆に言えば、
官僚が深夜残業をしていなければ、
タクシー運転手は
官僚に金品を贈る必要はなく、
この問題は起きなかったのだ。

つまり、今回の問題の根っこには、
多くの官僚が
深夜タクシーのお得意様になるほど、
激務を強いられているという
事実があるということだ。

では、なぜ官僚は深夜残業が多いのか。
結論的に言えば、官僚が通常の業務の他に、
政治家への対応に時間を取られているからである。

特に近年は、従来からの
自民党政治家に対する調整・根回しに加えて、
野党政治家への対応が増えている。具体的には、

(1) 政策過程・予算過程への野党の介入の拡大
(2) 野党議員の国会の委員会での質問に対する「質問取り」、
(3) そ野党議員から各省庁への膨大な「質問主意書」や
     その他の資料要求

などなどがあるんだよね。

今日は、これら野党政治家への官僚の対応を検証し、
「官僚タクシー接待問題」の本質は
どこにあるのかを考えてみたい。


(1) 政策過程・予算過程への野党の介入の拡大

まず、政策過程・予算過程全般において、
野党と省庁の接触の機会が
急激に増えていること。

例えば、昨年9月に
自民党が総裁選を行っている頃、
民主党は全省庁を順番に呼んで、
来年度予算案についての
ヒアリングを行っていた。

これは、予算作成に関する
民主党の意向を
各省庁に伝えていくという狙いがあった。

各省庁は、これまで政策過程・予算過程において、
基本的には政府・与党との
調整・根回しをしておけば
国会を乗り切ることができた。

しかし、2007年7月の参院選で
野党が過半数を占めたために生じた

「衆参ねじれ現象」

では、各省庁は野党に対しても根回しをしないと、
予算も法律も参議院を通過させられなくなった。
そのために、官僚が
野党政治家との接触に費やす時間は、
従来よりも急増している。

(2)「質問取り」
衆参両院の委員会で国会議員が質問をする際に、
事前に各省庁の担当者がその質問の内容を確認する。
これを

「質問取り」

と言い、事前に質問内容を確認し、
答弁の内容を決め、
関係省庁との調整を行っておくことで、
質問に対して政府が正確に答弁するために行う。

ところが、野党議員は
委員会で質問をするギリギリまで、
その内容を省庁に
伝えないことがよくある。

その間、省庁では担当者を
ずっと待機させておくことになる。

しかし、どんな質問が来るのかわからないので、
仮に10人の担当者がいる場合、
10人全員が待機していなければならない。

そして、質問の前日の深夜、
野党議員の質問内容がようやく判明する。
ここでやっと担当者が判明し、
他の9人は帰途に着くことができる。

この時点でまだ終電があれば電車で帰れるが、
既に終電の時間を過ぎていることもある。
そうなると、9人は
深夜タクシーを利用することになる。

一方、答弁を作ることになった担当者は、
徹夜残業で質問への答弁作成となり、
翌朝から委員会開始直前まで、
他省庁や関係議員の間を
調整することになるのである。

(3)「質問主意書」やその他の「資料要求」
更に、官僚の深夜残業を増やしているものとして、
各省庁に対する野党からの

「質問主意書」や様々な「資料要求」

がある。特に、今日はこれらの問題点を
じっくり検証したいと考えている。
なぜなら、この官僚のタクシー接待問題が、
民主党・長妻昭衆院議員による
全省庁に対する「資料要求」から
表面化したものだからである。

「質問主意書」については
以前こんなエントリーを書いたので
(2004年8月13日
質問主意書とは、民主党の『公共事業』である。
こちらを読んでもらえたらと思う。

「質問主意書」は
野党の国会戦術として
定着している。

特に民主党は各議員に
「質問主意書」を積極的に提出するよう
奨励している。

それは、民主党議員たちの
ホームページを訪問してみるとよくわかる。

例えば、今回の資料請求を行った

「ミスター年金」長妻昭衆院議員

は、2003年度には全質問主意書5210ページのうち、
3756ページが彼によるものであったというほど
「質問主意書」を多用する政治家として知られる。

その彼のホームページには、
彼が提出した
246本の「質問主意書」が
掲載されている。

長妻氏は「消えた年金」問題について、
質問主意書や資料要求を
次々と積み重ねることによって、
徹底的な追及を行った。

また、長妻氏は「道路特定財源の一般財源化」や
「耐震強度偽装問題」でも同様の手法で、
政府を追及することに成功している。

私は、民主党からの「質問主意書」や
様々な資料要求が、
様々な問題について
政府の重要な答弁を
引き出していることについて、
一定の評価を与えたいとは考えている。

しかし、同時にこの国会戦術に
疑問を感じる部分があるのも事実である。

なぜなら、「質問主意書」は、
何か隠されている政府の情報を公開させたりするのには、
確かに有効な制度なのだけれども、
一方、建設的に国民の生活に役に立つ政策を
立案するためには役に立っていないという
印象があるからだ。

それは、再び長妻氏を始めとする
民主党議員のホームページを
訪問してみるとよくわかる。

「質問主意書」の掲載数に比べて、
議員立法の掲載数が極端に少ないことに
気づくからである。

また、政策や公約のページを見ても、
質問主意書の詳細な内容に比べて、
具体性のない抽象的な政策が並んでいる。

これは私の主観なのかもしれないけど、
ホームページ上に掲載された膨大な「質問主意書」が、
どのように民主党の政策に生かされているのか、
誰が見てもわかりづらいのは
明らかだと思うんだよね。

この「質問主意書」という制度が、
管直人氏という市民運動出身で
ミニ政党出身の政治家が
育ててきたものだということを考えると、
やはり委員会での質問の枠が限られる
小政党向けのものなのではないかと思う。

民主党以外で、この制度を
積極的に活用しているのが
鈴木宗男率いる

「新党大地」

であることを考えても、
それは明らかだろう。

私は、民主党のような
二大政党の一角を占める大政党は、
委員会で十分な質問時間を与えられているのだから、
その枠をしっかりと活用して
政府・与党と議論すべきだと思う。

それでは、有権者の政治・行政に対する
多様化し細分化した様々なニーズに
対応しきれないという意見はあると思うが、
有権者のニーズに
政治がなんでも対応しなければならないと
いうわけではない。

様々なニーズに優先順位をつけて
取捨選択するのも
政治の重要な役割である。

ましてや、民主党は政権獲得を目指している政党だ。
政権を担当するとは、
ただ政治・行政を監視して
不正を暴いていけばいいだけではない。

限られた国家予算の中で、
国民生活全体の向上のために
なにが最適な選択かを常に検討しながら、
政策を立案し、それを実行していくこと
なのではないだろうか。

最後に、私はこの「官僚タクシー接待問題」を、
以下の通り事実関係を
シンプルにして提示するので
一度皆さんに考えてみて
もらいたいと思う。

(1)野党からの質問主意書や資料要求などへの対応が、
   官僚の深夜残業の大きな原因となっている;
(2)官僚の頻繁な深夜タクシーの利用が、
   タクシー運転手からの金品授受という
   「国家公務員倫理法違反」という問題を引き起こした;
(3) その事実を追及するために、野党が資料要求をした;
(4) 野党からの資料要求に回答するために、更に官僚が深夜残業している。

どうだろうか?こうしてみると、
官僚の不祥事の元凶は、
実は長妻氏であるという

えっ?

というようなロジックが
成立してしまう。(苦笑)

うひょひょ。。。

長妻氏の鬼の首を取ったような態度は、
いったいなんなのだろうかと
いうことになるのだ。(苦笑)

繰り返すが、職務規範を守れない
官僚には同情の余地はありません。

しかし、官僚を一方的に批判するだけでは
この問題の本質が見えてこないのも
また明らかだと思うんだよね。

「官僚接待タクシー問題」を機に、
政治家と官僚の関係はどのような形が適切なのか、
官僚バカヤローの感情論を抑えて、
もっと真剣に議論していく必要が
あると思うよ。

それでは、またね。  
 





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最終更新日  2008年06月13日 01時48分22秒



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