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カテゴリ:日常
東京に出てきたばかりの頃、ヴォーカルの学校で勉強しているバイト仲間の歌を、発表会に聴きに行きました。
同じ発表会に出ていた、シンガーソングライターとしてすでにライブ活動もしていた女の子、Oさん。 何十人もいる発表者の中、友達よりもOさんの歌詞と曲に撃ち抜かれ(ごめんね)、都内のライブハウスによく通うようになりました。 その子のバックでドラムを担当していたお兄さん、Kさんのドラムにもまた、撃ち抜かれました。 Oさんから目を離したくないけれど、Kさんの演奏も観たい。毎回視線がさだまらず、はがゆい思い。 そのうちKさんがドラムをやめ、Oさんは自分でキーボードを弾きながら、ソロ活動をするようになりました。 どうしたんだろう? と思いながら、Oさんのソロライブを観に行ったある日、座った観客席の隣に、Kさんも来ていました。 少し話すと、Oさんのバックバンドだけでなく、ドラム自体をきっぱりやめたそうです。 「あんなに上手かったのに、もったいないっ」も、「やめて何をするんですか?」も言いませんでした。言う必要がないと感じたから。 この人はもう、次に取り組むべき何かに向かっている。迷っているようなやさぐれ感は微塵もなく、ステージでドラムを叩いていたときと同じキラキラ感を発していました。 バイトで長距離トラックの運転手をしているとのこと。何かのための資金を貯めているのか、運送会社などを起業しようとしているのか。 どちらにしても、ドラムとはまったく関係のない、次の「点」のように感じました。 「点と点が、自分の歩んでいく道の途上のどこかで、必ずひとつに繋がっていく」と、スティーブ・ジョブズが言っていました。 やりたい「点」だけではなく、やってしまった失敗の「点」も、誰もが心の中にたくさん持っています。 やりたい点を思い浮かべると、胸の辺りが熱くなってきます。 やってしまった失敗の点には、胸も腹も、どんより重たくさせられるかもしれません。せっかくなので、下っ腹に全部集めてしまいましょう。 やりたい点の胸の熱さが心臓から血流に乗り、集めた下っ腹の重さを溶かしてくれます。 ブログを書いているうち、Oさんどうしているかなと検索してみると、同じ音楽業界の男性と結婚され、今も作詞作曲のお仕事で活躍中の様子。よかった。 Kさんは検索しきれませんでしたが、きっと、さらにいくつもの点を繋いでいるはず。 嫌な思い出は下っ腹に集め、胸の熱さで溶かしたら、自分だけの刀や槍を打ってもいいし……いや、そんなの作るより、近い将来の大加速に備え、ブレないためのちょうどよいおもしにしちゃいましょう。 丸ごとレッツゴーですっ。 無料イラスト「イラストわんパグ」さんより お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年11月07日 08時17分28秒
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