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明日の風の吹く場所から・・

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Jun 5, 2008
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カテゴリ:エッセイ
1970年。今から38年も前にヘロイン中毒で亡くなったJanis Joplinの歌う”Rose”を聞いていた。

Janisの曲は学生時代に友達の部屋でcdを聞いてから、強烈なその歌に惹かれてファンになってから何度も聞いていた。
"piece pf my heart", "summertime", "move over", "Me and Bobby Mc Gee"..

そして、彼女の孤独で、愛を求め続け、悲しみに埋もれ、満たされない心を抱えたまま、たった一つの希望を歌の中に探し、時代の中でさまよい続け、27歳で亡くなった、彼女を思った。

彼女の人生の意味はなんだったのか?
彼女は幸せだったのか?

そのつぎはぎだらけの人生は、やがて分裂し、闇へと消えていき、結局彼女には歌だけが残った。。
歌うことが生きること、それがただの言葉ではなくて、彼女にとっては本当に生きることで、歌っている以外の時間は、生きる意味さえ失くした時間だった。

生きることの全ての意味が歌う瞬間に溶け込んでいき、その歌う時間が濃くなればなるほど、それ以外の時間はまるで霧のように、ぼんやりとして、形も重さもないものへと変わっていく。

彼女の好きだった”PEARL”という愛称は、彼女そのもので、まるで深い海の中でずっと貝の中で押さえつけられ、その身体を美しい宝石に変え、やっと空の下に一瞬出てきたと思うと、また深い海の底へと沈んでしまった。

人生の意味ってなんだろう?と思う。
今だに多くの人が認め、崇拝する人のいる彼女の歌。
これだけの強烈な才能と、歴史に残るほどの革命的な影響力を持ちながら、生きていることに幸せを感じていられたのだろうか。
もしくは、その生きる情熱のすべてをアートの中に注ぎ込んだからこそ、今こうして人々は彼女を慕うのだろうか?

メルセデスベンツという曲の中で、
lord, please don't let me down.
(神様、どうか私をがっかりさせないで)
という言葉が出てくる。

繊細で壊れそうな彼女の心の声がほんの少し垣間見えたような、
そんな気がした。。

http://jp.youtube.com/watch?v=EB9pfgHdW9A&feature=related

歌を聞いて、とても素敵な歌詞だったので、気の向くまま訳してみた。。

”ROSE”

誰かがささやく。愛は川だと。か弱い葦など簡単に押し流してしまうような。
誰かがつぶやく。愛はカミソリだと。魂に傷をつけてその血を止めることもできない。
誰かが叫ぶ。愛は渇望だと。まるで終わりのない痛みを伴う欲求だと。
私は信じる。それは一つの花なんだと。そしてあなたはその花を咲かせる大切な種なんだと。

壊れてしまうことを恐れる心は、決して躍りだすような喜びを感じることはできない。
失望してしまう事を恐れる夢は、絶対にチャンスをつかむことはできない。
何かを奪われることを恐れる心は、決して何かを与える暖かさに触れることはできない。
そして、死を恐れる魂は、決して生きることを心から味わうことはできないんだと。

たとえ途方もなく寂しい夜が続いて、果てしない道がこの先にずっと続いていたとしても、
もしもあなたが、愛は幸運や、強さで勝ち取るものだと考えた時には、
そう。思い出してほしい。。
冬のじっとりと厚く冷たい雪の底には、その種が眠っていることを。
あなたは、春の太陽の恵みに抱かれて美しいバラの花を咲かせる
その種なんだということを。

花花花





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Last updated  Jun 6, 2008 01:54:07 AM
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