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テーマ:最近観た映画。(39264)
カテゴリ:CINEMADなCINEMA感想
『マッハ!』を観る予定だったのですが、諸事情で観ることになったのが『キング・アーサー』。以前の日記にも書いたけど、この手の映画(『トロイ』とかを含む特撮大作系映画)に不安を感じていたことや、勢いだけの大味プロデューサー・ジェリー・ブラッカイマー製作ってこともあって、全く期待せずに劇場へ。
有名な伝説「アーサー王と円卓の騎士」を描く歴史アドベンチャー。いわゆる「エクスカリバー伝説」の映画かと思いきや、全く新しい解釈の「アーサー王伝説」になってました。 映画の冒頭にも簡単な説明がついているのですが「語り継がれているアーサー王ではなく、実在したといわれているアーサー王の実像を描く」ストーリーです。そういう意味では、単純明快。さすがブラッカイマー、展開重視のストーリーが楽しめます。 (ちょっとネタバレです) アーサーはローマの軍人でブリテン王のアーサーになる前のお話。言ってしまえば「ブリテンに愛着がない職業軍人」なんです。円卓の騎士たちも、アーサー王も含めて7人しか居ない。(13人じゃなかったかな?)むむっ、これは『七人の侍』のオマージュか?原住民のために立ち上がるって部分は、明らかに『七人の侍』オマージュなのかもね。 アーサー王伝説では欠かせない「聖剣エクスカリバー」を手に入れるシーンも、全く新しい解釈になっています。随分幼い時期にアーサーはエクスカリバーを手に入れるし、それは「選ばれし者」というより「愛の力」で手に入れることになるんです。 (参考までに)通常の伝説だと・・・教会に集められた騎士たち。そこには「この石と鉄床(かなとこ)より、この剣を抜き出したる者こそ、全ブリテンの血筋正しき王たる者なり」と書かれた石が。競ってその剣(エクスカリバー)を引き抜こうとするが、誰も抜くことができない。ところが少年アーサーがあっさりと引き抜いてしまう。この瞬間、アーサーは王となる資格を得る・・・って話です。 (僕が避けて通れない)特撮については、好感が持てました。一番不安に思っていたモブ(群集)シーンも『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズには及ばないものの、実写重視のカット割りになっています。これは監督(アントン・フークァ)の力なんでしょうが、脚本を書いたのが『グラディエーター』のデイヴィッド・フランゾーニであることは影響してないのなかーなんて考えちゃいました。弓から放たれる矢が空を舞うシーン(特撮です)とかは、いい感じの処理です。 アーサーを演じるクライヴ・オーウェンって、初めて意識して観ましたが、イマドキな感じの役者さんじゃないっすね。(『ボーン・アイデンティティ』にも出てたのねー)一緒に映画に行ったK君曰く「主役の彼はkiromeruに似てるねー」だと。そうかー。微妙。 王妃となるグイナヴィアのキーラ・ナイトレイはヒットです。『スターウォーズ/ファントム・メナス』で、アミダラ王女の影武者を演じていた彼女。『パイレーツ・オブ・カリビアン』のときにはさほど思わなかったんだけど、ナタリー・ポートマンに似てるなーって思うシーンがいくつかありました。マジ似てます。『スターウォーズ』がアーサー王伝説を彷彿させる部分があることを考えると、彼女の起用もオマージュなのか?(これは考えすぎ)あとキーラ・ナイトレイって胸が無い(小さい)ところも、いい感じ。(胸が小さい女の子が好きというわけではないのですが・・・長くなるので割愛) キーナ・ナイトレイに1票ってことで、映画の評価は★★★★(ちょっと甘めです) このアーサー王伝説。実際には伝説であるはずの話は、リアリティを持ってイギリスの人々には受け入れられているそうだ。それをアメリカが新しいリアリティを求めて描く。 なんだか「ブリテンに愛着がない職業軍人」と書いた騎士たちは、イラクで闘うアメリカ兵の姿が重ね合わせて観るのはちょっと強引かもしれないけど、そんなことを考えた。大儀の無い戦争って、はかないよねー。 今回の映画の収穫といえば、映画の内容でなく映画館。初めて足を運んだ映画館『中州大洋』は、なんともステキな映画館でした。電飾系で飾られてない館内は、戦後の豪華な映画館って感じの雰囲気。雑多な映画館特有の香が漂い、入り口を入っただけでワクワクしてしまいました。シネコンブームの昨今、こんな映画館が残っていたなんて! 素晴らしきかな映画館です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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