カテゴリ:病気
成績優秀なのに仕事ができない “大人の発達障害”に向く仕事、向かない仕事 「やるべきことを先延ばしにする。約束が守れない。時間に遅れる。人の話が聞けない。相手の気持ちを考えずに一方的に話す。物事の優先順位がわからない。後先考えずに行動する。場の空気が読めない。キレやすい。落ち着きがない。片づけられない…。」 思い当たるものが複数ある人、もしかしたらその原因は“大人の発達障害”なのかもしれない。“大人の発達障害”とは、従来は子供特有の障害とされてきたADHD(注意欠陥・多動性障害)と、アスペルガー症候群を含むPDD(広汎性発達障害)などで、大人になるとその両方が合併している「混合型」がかなりの割合を占めるそうだ。 スポンサードリンク ソース:成績優秀なのに仕事ができない “大人の発達障害”に向く仕事、向かない仕事|「引きこもり」するオトナたち アメリカではADHDとアスペルガーの合併診断が可能となったが、日本はまだそこまで進んでいない。それどころか、日本には「大人の発達障害」の専門医が大変少ないそうだ。 発達障害の悩みを抱える人は、成人の20歳代から50歳代までと幅広い。初診時の平均年齢は30歳代だ。福島学院大学福祉学部教授(医学博士)星野仁彦は、「トップクラスの成績のいい人が多いので、人付き合いが苦手でも、大学などの学校を卒業するまで、発達障害と気づかずに見過ごされてきた」と、大人にも数多い理由を説明する。 「深刻なのは、大人の場合、ほとんどが合併症を示していることです。ADHD80人、アスペルガー50人を診たところ、合併症のない人は、わずか13.8%でした。ほとんどの方は、うつ病、不安障害、依存症、パーソナリティー障害などを示していました。とくに、新型うつ病系といわれる、仕事をするときだけ元気がなくなる人たちや、自己中心的で、人を責める人たちです。治りにくいうつ病や、アルコール、ギャンブル、買い物などの依存症の人は、発達障害の疑いがあると、ようやく最近、注目されるようになりました」 アスペルガー障害は人の「喜怒哀楽」の表情が読めないという 米国ではすでに90年代から、こうした合併症の研究が進められている。しかし、日本ではまだ、これからという状況だという。 ADHD/ADDの人は片付けられない症候群になりやすいと言われている では、なぜ発達障害の人が「引きこもり」になりやすいのか。星野医師は、決定的な要因として、以下の点を挙げる。 ? 発達障害に本人が気づき、それを受け入れ認めていない 星野医師の外来には、ADHDやアスペルガー症候群で、現在「引きこもり」状態にある人は、百数十人。20歳代から40歳代が中心で、最近は50歳代の人も増えてきている。ここでも、高年齢化の状況が伺える。 こうした発達障害のある人が進学や就職を考えるとき、「1人暮らしは避けたほうがいい」と、星野医師は指摘する。ADHDやアスペルガー症候群の多くの人は、親元を離れて1人暮らしを始めると、身の回りのことができなくなり、ほぼ例外なく生活が破たんするからだという。 また、社会に適応できていない人は、例外なく自分の特性を活かした適職に就いていない。そこで、適職に就くためには、?興味の対象を知る、?得意なことを書き出す、?収入が得られるものを探す、 の3つのステップで絞り込むことが必要という。 星野医師による、大人の発達障害に適したジョブは以下のものだそうだ。 ADHD者で成功している人が多く、向いている仕事 アスペルガー症候群に合いそうな職業 もちろん、これらの職業がすべての人たちに向いているのではなく、あくまでも傾向ということである。ただ、その多くが、他人との違いを活かしたスペシャリストであるところが、とても興味深い。 一方で、ADHDやアスペルガー症候群の人たちが不向きな職業は、営業関係や接客業、人事・経理・総務関係、交通・運輸関係、飲食関係、旅行関係、金融関係、予約係や顧客窓口などだそうだ。いわゆる高度な協調性や対人スキル、臨機応変な対応、複数の異なる要求を同時にこなさなければいけないような仕事である。 生きづらさをなくすためには、自分の特性を活かして、どのように職業を選ぶのかを意識することも重要なのかもしれない。 アスペルガー症候群に関して詳しく知りたい人はこの漫画を見るといいよ 【マンガで分かる心療内科・「発達障害・アスペルガー障害って何ですか?」 】 大人のADHDに関してはこちら 【ADHDってどんな病気? AD/HDナビ】 関連記事: 捨てられない、片付けられない。世界の汚部屋から お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.11.03 19:59:59
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