アニメ店長の気付き帳

今回アニメ業界を志望する人だけでなく、仕事で悩んでいる人に聞いて欲しい。


最近、多くの友人達の悩みを聞く事が本当に多い。


友人はメーカー勤務。職種は企画、開発。

絵を見る事が大好き。暇さえあれば絵を見てる。仕事の合間をぬって絵を見てる。

でも、怖くて絵のセンスを必要とする仕事には就けない。

「親の期待が…」「社会人として今さら…」「才能が…」


別の友人。商社マン。

毎日億の金を動かす、英語バリバリ、国際派。


でも彼の本当にやりたい事は音楽。給料はほとんどCDに。頭の中で常に曲が流れてる。仕事中にどんどんイメージが湧いてくる。

でも、作曲はしたくない。自分の実力不足を感じるのが怖くて、とてもできない。


…他にも、似たような人がたくさんいるのだ。


「自分の本当にやりたい事（ライフワーク）は、やりたくない事の中にある」

本田健の本に書いてある。


「いったい何を言っているのだろう？」と思った。

そんなはずないじゃないか。誰が好き好んで、嫌いな事を仕事になんてするもんか。



でも思い出した。

自分もかつてそうだった。


就職活動の際、星の数ほどの志望業種の中、アニメ業界は一番最後だった。やってはいけない仕事だった。

「大学の法律（学部）出てアニメなんて、親や親戚、同期の連中にバカにされるのではないか」

「立派な大人が、アニメを仕事にするなんて幼稚すぎる、アホか」



すごく葛藤があった。自分がアニメ好きだと認めたくなかった。情けないと自分を罵り、他の企業にしようと何度も思った。


でも、どうしても自分の感情を無視できず、悩みぬいた末、アニメ業界の道を決めた。


今思い出してみて、あの時勇気をしぼって動いた事は、本当によかったと思う。


自分は今、仕事が楽しい。自分の心からやりたい事が仕事。お金抜きでやってみたいと思う活動が、仕事。


どんな高尚な趣味よりも、これに勝る幸せはないと思う。



本当にやりたい事をやるには、勇気が必要。

「はじめの一歩」

を踏み出す勇気が一番必要。


でも、その一歩が、将来自分の人生に天と地の差を生むのだから、逃げ出さずに頑張ってほしい。