the blue heavens

hideが旅立って以来kazuに、

『きょうだいが欲しい』

『何でお母さんのお腹には赤ちゃんが来ないの？』

『みんな(友達)はきょうだいがいるのに、何で俺はひとりなの？hideいなくなっちゃったのに…』

って言われてきた。

でも、hideがいなくなって、当時は妊娠・出産、新しい命と向き合う自信が私にはなかった。

理由は色々あるのだけど…

一つ目は、私が産んだ子どもが、病気になり、そして旅立ってしまったという事実から、新しい命がまた病気になってしまったらどうしよう…

という不安。

二つ目はhideが旅立った事は、私にとってどんな言葉を使っても表現しきれない程、つらくて寂しくて悲しくて悔しくて…
それに対して新しい命は真逆の事で、きちんとその命と向き合える自信がなかった。

kazuやhideと同じように愛せるのだろうか？
自信がなかった。

hideがいなくなったのに、喜ぶという感情を抱くということは、私には考えられなかった。

新しい命に目が向く事によって、hideを想う時間が減ってしまう事が怖かった。

三つ目は産科不足。kazuとhideを出産した病院は医師不足で現在分娩は休止中…
近くにあった産科は次々と分娩を扱わなくなったりしている。

様々な不安や感情を抱きつつも、たくさんのきょうだいの触れ合いの様子を見て来た。

それと同時にここ半年のkazuの様子を見ていると、kazuにとって、やっぱり早い時期にきょうだいは必要なんじゃないかって思うようになった。

hideも赤ちゃんが欲しいって言っていた。

旦那さんはすぐに三人目ができてもいいと思っているけれど、私の気持ちは知っているので、私の心が決まるまで、待っていてくれている。

hideが旅立って間もない頃は、数年間は妊娠は避けたいと思っていたけれど、葛藤しつつも少しずつ前向きに考えられるようになってきた。

まずは新盆や一周忌、納骨が無事に終わってからがいいと旦那さんに伝えた。

不安がなくなる事はないかもしれないけど、神様がもし私達夫婦にもう一度新しい命を授けてくれたなら、少なくとも、素直に新しい命を愛せる気がする。