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<特徴>
種々の海産魚介類に寄生する寄生虫で、生食により、急性胃腸炎を引き起こすことが知られています。わが国ではさばの生食によるものがもっとも多く、そのほか、アジ、イカ、イワシなどが感染源となることがあります。 主に、さしみ、しめさば、醤油漬け、にぎりずしなどのかたちで摂取されて感染する場合が多く、わが国では1年間に少なくとも2,000~3,000名のアニサキス症の有症者があるとする報告もあります。 なお、ヒトからヒトへの伝播はありません。 最近、中国から輸入されたカンパチ及びイサキの中間種苗(注1)を国内にて養殖していたところ、これらの一部から、ヒトに対して感染性のあるアニサキス1型幼虫(注2)の寄生が高頻度に認められたとの報告がありました。(2005.6.15:厚生労働省) (注1)稚魚を一定期間、人工的に育成した養殖用の種苗。 (注2)クジラやイルカなどの海産哺乳動物を終宿主とする回虫の一種Anisakis simplex <症状> 海産魚類の生食後、急性の場合には数時間して急激な心窩部痛、悪心・嘔吐をもって発症し、胃潰瘍または胃穿孔による発作を思わせることがあり、絞りあげるような痛みに周期的に襲われるところが特徴的であるとされています。 まれに、血圧降下などのアナフィラキシー様症状を呈することもあります。 腸アニサキス症では、下腹部痛、悪心・嘔吐などの症状を呈し、また、イレウス、腸穿孔などを併発することがあります。 <潜伏期間> 魚類を生食後発症までの、いわゆる潜伏期間に相当する時間は、摂食後早いもので1時間、遅いもので36時間、約70%が8時間以内に発症しています。 <検査> 問診と臨床症状から胃アニサキス症が疑われる場合、胃内視鏡検査あるいは鉗子にて摘出できれば治療にもなります。虫体穿入部の胃粘膜には浮腫、出血がみられ、出血は周辺部にも点在します。 以前、アニサキス症に罹った家族がおります。夕食後5時間ぐらいした頃、お腹を抱えてそれこそのたうち回ってひどい下痢症状を起こしました。酢しめにした鯖を半身も食べたのでした。死ぬかと思ったそうです。私は少ししか食べなかったので事なきを得ましたが... <予防方法> •アニサキスの幼虫寄生の可能性の高い魚類の生食には、-20℃以下で24時間以上冷凍されたものを喫食すれば安全です。 •さしみなど生で食する場合は、魚体をしっかり見て、渦巻き状のものを見かけたら、その部分は取り除きましょう。虫体は、傷がつけば死ぬので、細かく切る、しっかり噛むことも有効です。 わさびや辛子を付けても酢でしめても死にません。 •魚を加熱することで死滅させることができます。60度の熱で1分以上加熱すると死んでしまいます。 •魚の鮮度が落ちると虫体は内臓から筋肉へと移行する傾向が見られるので、新鮮なうちに内臓を摘出してしまうなどの調理上の工夫も予防対策としてある程度有効と思われます。 にほんブログ村←ポチッとお願いね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.12.24 13:16:40
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