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STAP細胞は正式名称を刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得細胞といいます。英語では頭文字をとってSTAP細胞と言われており、iPS細胞と同じ万能細胞のうちの一つです。
万能細胞とは、様々な体の組織や臓器の細胞に成長する元となる細胞を言います。では同じ万能細胞であるSTAP細胞とiPS細胞はどのような違いがあるのでしょうか。 ※現在STAP細胞は、それ自体の存在が疑われています。今後の情報に注意してください。 ■STAP細胞とiPS細胞の作製方法の違い STAP細胞とiPS細胞は、まず作り方から違いがあります。 《STAP細胞の作製》 STAP細胞は刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得細胞という名前がある通り、元となる細胞をある環境下で刺激することで万能細胞をつくります。 マウスを使った実験ではリンパ球(全白血球総数の20~35% 生体の免疫応答に直接関与する細胞。)を弱い弱酸性の溶液にある一定期間浸すことで初期化され、STAP細胞が作成されます。 STAP幹細胞においては、半数以上の細胞が死滅するようなストレスが細胞にかかることもあり、細胞内における遺伝子の状態がどうなっているか、まだ十分にはわかっていません。そのため、安全性については、人間の細胞でSTAP幹細胞が樹立された後に、動物実験等で十分に検証される必要があります。 《iPS細胞の作製》 iPS細胞は人工多能性幹細胞といいます。 iPS細胞は4つの遺伝子(Oct3/4, Sox2, Klf4, c-Myc)をレトロウイルスベクター(目的遺伝子を感染細胞染色体に安定に組み込むことができる媒体)で万能細胞をつくります。 最新の再生医療用iPS細胞の樹立においては 1、遺伝子が一時的に発現し、染色体には取り込まれず消える方法に変更 2 c-Mycは発がん性のない因子で置き換える、という工夫がなされており、大幅にリスクが低減したといいます。 この方法によるiPS細胞の安全性は動物実験で十分に確認されました。 iPS細胞を用いたアルツハイマーの治療薬の研究がスタートしました。いよいよiPS細胞の実用化が目前となりました。厚生労働省によると、アルツハイマー病とは脳の細胞がゆっくりと死んでいくため発症する病気であるため、細胞を再生するiPS細胞活用はもってこいの研究と言うことです。 富士フイルム株式会社と京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は、患者由来のiPS細胞を用いてアルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」に関する共同研究を開始しました。 ■STAP細胞とiPS細胞の違い 作製方法がまったく異なる2つの万能細胞ですが、さらにいくつかの違いがあります。 まず、STAP細胞は作製方法がiPS細胞に比べるとかなり簡単であること。そして万能細胞になる確率がかなり高いという違いがあります。 作製方法を比べるとSTAP細胞の方が比較的簡単に作ることができます。しかも万能細胞に変化する割合がiPS細胞は1%未満であるのに対し、STAP細胞は7%~9%にもなります。 この違いは万能細胞の使いやすさや作製コストの面で大きな違いになります。 ちなみにiPS細胞の前にはES細胞が注目されていましたが、受精卵を使った細胞であったため倫理的に問題があるとされていました。 ■STAP細胞の実用化と問題点 STAP細胞の作製に成功したのは理化学研究所の小保方晴子(おぼかた はるこ)さんがリーダーを務めるグループです。小保方晴子さんは日米の共同チームでSTAP細胞の作製に成功しました。 STAP細胞はまだ確立さればばかりの万能細胞です。マウスを使った実験では神経や筋肉、腸などさまざまな細胞に変化することがわかっています。 今のところはSTAP細胞の使用による問題点などは見つかっていません。 現在は人間の細胞で万能細胞を作る研究を始めているところなので、実用化はまだ先ですが、今後は人にSTAP細胞を使用した場合、体への影響や問題点などが今後の課題になると思われます。 iPS細胞はすでに実用化が進んできていますが、STAP細胞はiPS細胞と作り方が違う以上、iPS細胞の経過データを利用するわけにはいかないでしょう。 となるとSTAP細胞の実用化までの時間はしばらくかかると思われます。早く実用化されて欲しいと願うばかりです。 にほんブログ村←ポチッとお願いね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.04.14 10:32:21
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