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炎症と老化のかかわりーインフラメイジング(炎症加齢)
炎症って何? 炎症は傷に対する体の正常な反応ですが、慢性的な炎症(傷が無いのに炎症だけが続く)というのは病気の原因となります。 アラバマ大学バーミンガム校の研究者であるローレン博士は次のように述べています: 炎症の役目は、損傷を受けた組織に存在する毒性の物質が体全体に広がる前に、これを検知して破壊することです。 しかし、炎症が暴走して健康な組織を破壊し始めると、今度は炎症が問題となります。 慢性炎症は、正常な老化と病理的老化のいずれにも関連しています。 テロメア(染色体の末端にある染色体を保護する構造物)の損傷が起こると、細胞老化が始まり、生きた細胞の成長と分裂が止まるため、体内の組織が再生し、自己修復する能力が制限されます。これは、老化時の内臓器官の機能維持にとって最も重要な能力です。 ←染色体(左)とテロメア(右・拡大) ←分裂期染色体の模式図 また、Thomas von Zglinickiたちは、遺伝子操作マウスが慢性で進行性の軽度炎症にかかると、早期老化が起こることを明らかにしました。その原因について、Zglinickiたちは、活性酸素種(酸素を含む化学反応性分子)によってDNAが損傷して、そのためにテロメアの短縮が進み、その結果として、老化細胞の蓄積が促進されるという仮説を示しています。 細胞老化が進むと、慢性炎症が悪化し、組織の再生が抑制され、老化がさらに加速するのです。また、抗炎症薬イブプロフェン(頭痛薬、歯痛薬など)や抗酸化剤の投与によって、炎症が発生した組織における老化細胞の蓄積が阻止され、組織の再生能が回復することも明らかにしました。 博士によると、次の食べ物に慢性的な炎症を抑える効果があるということです。 •柑橘系の果物: 抗酸化物質であるビタミンC とビタミンEが豊富に含まれています。 柑橘果実ではありませんが、マンゴーに含まれるポリフェノールにも抗炎症作用がある可能性が示唆されています。 •緑色の葉野菜: ビタミンKを豊富に含んでいます。 •トマト: トマトに含まれるリコピンも強力な抗酸化物質です。 •サーモン(天然物): オメガ3脂肪酸を豊富に含んでいます。 炎症の症状としては、発熱、発赤、腫れ、痛み、機能障害などが発生します。 動脈硬化、風邪をひいた時ののどの痛み、アトピーや喘息、蕁麻疹、花粉症のようなアレルギー、肝炎、腎炎、ニキビや吹き出物など呼び名は違えど、炎症、ということになります。 驚くなかれ、肥満も炎症の一つといわれています。炎症をおこしているということは、身体の中で火事がおきている状況。その状況下では、残念なことにとりいれた栄養はまず火消しや、修復に回されるので、美をつくる栄養にはまわらないのです。放っておくわけにはいきませんね。 生きているということは、ストレスを受け“炎症が生じている”ということでもあります。若いときや元気なときは、多少の炎症は自分の力で鎮めることができますが、疲れや睡眠不足、加齢により肌の力が低下し、回復が間に合わないと炎症が慢性化し、シミとなって現れます、また、以前浴びた紫外線が“シミの芽”となって肌の内部に残り、それが誘発されてシミになります。 最近ではそれらを「インフラメイジング(炎症加齢)」と呼び、肌トラブルだけではなく、成人病の原因になっているといわれています。 炎症の原因は様々ですが、食事のなかでは油が一つのポイント。油にはたくさんの種類がありますが、選び方こそ炎症知らずの身体に近づけてくれるのです。 炎症の予防と治療 1、油の種類に注意する。 ココナッツオイル(ヤシ油): ココナッツオイルは飽和脂肪酸を主とする中鎖脂肪酸(MCFA)で構成され ています。MCFA(中鎖脂肪酸)はLCFA(普通の植物油に含まれる長鎖脂肪酸)とまったく異なった代謝で体にエネルギーを与えるとても希少で良い栄養源なのです。 オメガ3: α-リノレン酸、EPA 、DHA アマニ油、エゴマ油、シソ油、 青魚 、はまち、うなぎ オメガ3の油は、炎症を和らげ、肥満、動脈硬化を抑え、美脳をつくる油として注目されています。 中性脂肪や、コレステロールの高い方にもオススメ。一日に一度は魚料理を90g程度、アマニ油やシソ油はティースプーン一杯程度、クルミ少々がおすすめ。 オメガ6: リノール酸、γ-リノレン酸 コーン油、紅花油、大豆油、ひまわり油 オメガ6の代表格リノール酸は身体に良いとされていましたが、インスリン抵抗性を高め、肥満をダイレクトに引き起こす油として警鐘がならされています。現代人はリノール酸の取りすぎ!外食、インスタント食品の利用が増えたことが原因です。アレルギーなどの炎症を憎悪させることがわかっています。 オメガ9: オレイン酸、エルカ酸 オリーブ油、キャノーラ油 オメガ9の油はもっとも酸化されにくい油として知られていますが、体に良いからといって取り過ぎはNG。カロリーは高カロリー(油はどれも1gあたり9kcal)なのでとりすぎには注意が必要です。 フラペチーノ(フラッペとカプチーノから造った造語)やアイスクリームに含まれる飽和脂肪酸や、マーガリン、ショートニング、ポーションミルクなどに含まれるトランス脂肪酸、スナック菓子やフライドポテトなど長時間空気に触れて酸化した油は控えていただきたい油です。 2、油を分解するのに役立つ栄養素 抗炎症作用を期待するなら、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ナイアシン、亜鉛、マグネシウムなどのビタミンミネラルが必要!せっかくの良い油も体の中で使われなければ意味がありません。 組み合わせて取る事で、栄養素はチームで働き、私たちの身体の火消し(炎症を抑える)をしてくれます。マルチビタミン、ミネラルを取られている方は、お食事と一緒のタイミングで取るようにすると効果的です。 3、患部の炎症をやわらげて、傷口のジュクジュクや床ずれを治すには? 医薬品には昔から、「亜鉛華軟膏」(軟膏基材と酸化亜鉛を混ぜた物)というジュクジュクとしている患部を乾燥させる為に使う軟膏があります。
リント布(リードペーパータオルを二つ折りにして棉花をはさんだものでも良い)にこの軟膏を塗って患部を紙の絆創膏で固定する。 4、花粉を水で溶いてリードペーパータオルに塗って貼り付けても傷跡が残らず治りますよ。
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Last updated
2014.09.04 19:25:23
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