【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

本との関係記

Freepage List

2005/05/27
XML
 撰者が誰か表記されていないあたりに、この出版社の倒産した理由を見出せる気もする。
 いつまでも、「三月の甘納豆のうふふふふ」の俳人としか知らないのも無責任な気がして。
 自由奔放というか、上5中7下5をわけてバラバラに書いておいた紙を切って貼って合わせたようなというか、季語だけ使って後は適当に、というか、そんな作風。たとえば「紅梅の咲くごと散るごと母縮む」という句があり、ああこれはつまり、綺麗な紅梅の毎年咲いては散る様にも、年月の経過が含まれており、その度に老いた母は段々と縮まっていってしまうのだ、なんて感傷的な鑑賞をしていたら、しばらくして(発表間隔は10年近くあるけれど)「せりなずなごぎょうはこべら母縮む」「ほとけのざすずなすずしろ父ちびる」なんて句にぶち当たり、さっきの何かを返してくれ、と叫びたくなる。「ゆびきりの指が落ちてる春の空」や「びわは水人間も水びわ食べる」にはどうにかついていくことが出来ても、「ぽかぽかの十二月にて奴死んだ」「殺人があったぱかぱかチューリップ」などに至っては、もう謝る他はない。作者の偏愛している河馬の句には、あまりいいものはない。
 ややこしいこと考えず、好きな句あげて終わる。



蝶までの距離と言うべし春の泥
明け方の夢なめている春の蠅
春眠を発酵させているよ象
枯野では捕鯨の真似をしろよ、なあ
びわ熟れて釘とか父とかぼろぼろに
みんなみんなちんちん軽く秋の橋



芸林21世紀文庫  2003年





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/05/28 12:26:13 AM
コメント(5) | コメントを書く
[俳句関連の本の感想] カテゴリの最新記事


PR

Favorite Blog

ねっぴぃ野球倶楽部… ねっぴぃさん
コイケランド koike1970さん
祝祭男の恋人 祝祭男さん
我こそは本好き・本… 読子さん

Comments

nobclound@ Vonegollugs &lt;a href= <small> <a href="http://hea…
Wealpismitiep@ adjurponord &lt;a href= <small> <a href="http://ach…
Idiopebib@ touchuserssox used to deliver to an average man. But …
HamyJamefam@ Test Add your comments Your name and &lt;a href=&quot; <small>…
maigrarkBoask@ diblelorNob KOVAL ! why do you only respond to peop…

Profile

村野孝二(コチ)

村野孝二(コチ)

Category

Keyword Search

▼キーワード検索

Archives

2024/06
2024/05
2024/04
2024/03
2024/02

Calendar


© Rakuten Group, Inc.