若君　最高！　アシガール

…という題の本をやっと読み終わりました。
内容が重くてなかなか進まず また考え込んだりしてしまいました。

なぜボクはいじめられるの

この本は、大河内くんの遺書を受けての新聞への投稿の数々なんですが 最後の「意見と対応」(P284～)の章を少し紹介します。

◇カナダの学校ではいじめの報告を受けたその日に加害者の親を呼び出し巌重注意する。
◇場合によっては 停学させると同時に 教育委員会へ報告。 加害者の家庭での強い指導の指示と、改善されない場合は加害者側を強制転校させるという措置もある。

◇いじめを受けたら心身ともに親身に問診してくれる医者に受診して記録を残す。

◇警察に被害届けを出し徹底的に調査してもらう。

◇いじめは暴力罪や脅迫罪であり、罰を受けなければならない犯罪である。

◇社会問題として大人の責任が重大
◇学力偏重&競争社会から変えなくてはならない

◇学校では 無記名投書箱の設置や民間のカウンセラーの利用

◇相談電話の広告なども各教室に掲示し紹介する

…など 具体的に挙げられていました。
実際にいじめを乗り切った家族や相談を受けた精神科医などの投稿ですが「自校のいじめに関して校長や教頭は隠す姿勢」とどの方も書かれていて、本当に残念でした。

「いじめがあった」と報告すると、校長の評価が下がるらしいのですが、いじめがあったのに隠すなんて、保身しか頭にない、教育者の長として恥ずかしい限りの行為ではありませんか？

いじめが起きないように本当に考えるのであれば、
岩堀先生のパーソナル･ポートフォリオなどの取り組みに力を入れる。
学力だけでなく、色んな場面で生徒が力を発揮して認められるように、行事を充実させる。
教員の数を多く確保し、一斉授業のクラス人数をできるだけ少なくする。
カウンセラーを配置して教員･生徒両方の心理相談に力を入れる。
など、色んなことができるはずなのに。

はっきり言って、今の校長が（というより教育委員会が）しているのはこれの反対ばかりで、とにかく受験に必要な科目だけが重視され、芸術科目などはどんどん単位を削られ、行事日程もどんどん減らされて、自分の意見を発表する場もないというのが現状です。

文部科学省が悪いんですか？

社会全体が悪いんですか？

でも、自分の子どもがかわいいのは、どの人間でも一緒じゃないでしょうか？

早くなんとか変えていかなくてはいけないと思います。

大河内君の事件以来、何か本当に変わったでしょうか？・・・・

心がぐん！と育つパーソナルポートフォリオ