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2005年10月16日
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カテゴリ:自閉症と情緒
くつろぎ性の喜び

 リラックスさせる働きかけで1つ重要な問題を忘れていましたので、つながりは悪いのですが、書きます。それは、くつろぎ性の喜びのことです。

 くつろぎ性の喜びとは、基本的には緊迫した状況が終わって安堵感を感じたり、期待したことが現れて満足したり、要求が満たされて満足したときなどにリラックスしながら現れる喜びのことです。うれしそうにハーと息を抜いたり、ハハハ、ヘヘヘと軽やかに笑うような形で現れます。満足感を十分に味わうことを促がす情緒ですから、くつろぎ性の喜びを感じることで、気持ちが落ち着いたり、ゆとりを持てるようになります。満足感が、親密感や安心感の基礎になりますから、人との親密な関係を深めるのに役立ちます。安心感に基づく愛着の基礎となる非常に重要な情緒です。自閉症の子では、くつろぎ性の情緒が現れにくいために、自閉的な行動が現れてくると考えられます。

 このような喜びが現れることで、本来ならば、緊張を高めるような刺激に対しても、軽やかに笑い、ゆとりを持って受け入れることが可能になってきます。例えば、軽くくすぐられても、ハハハ、ヘヘヘと軽やかに笑って、ゆったりとした感じで受け入れられます。

 ちなみに、くつろぎ性の喜びの他に、アーとかキーと固い声を出して喜ぶ「集中性の喜び」、キャッキャッと活発に喜ぶ「高揚性の喜び」があります。

 さて、今まで説明してきました喜びを引き出す働きかけとリラックスを引き出す働きかけを行っていると、くつろぎ性の喜びが現れやすくなってきます。ここでは、もっと直接的にくつろぎ性の喜びを引き出す働きかけについて説明します。基本は、子どもが笑ったときに、子どもの身体を小刻みに揺すってリラックスさせることです。

 さばおり。くすぐって子どもが笑ったときに、子どもを抱きしめ、子どもの背中を反るようにし、小刻みに身体を揺すります。相撲の「さばおり」のような形で抱きしめると力が抜けやすくなります。

 足まげ。子どもを仰向けに寝かせ、足まげをします。足を曲げて足が胸を押さえるくらいにして小刻みに揺すります。それだけで子どもが笑う場合もあります。また、くすぐって笑わせてから足まげをして小刻みに揺するというやり方もあります。

 お腹を突っつく。子どもが笑ったときに、子どものお腹を突っつきます。こうすることで腹筋の固さを取ってリラックスした笑いが現れるようにします。というのは、喉の固さと腹筋の固さが連動していて、腹筋の固さを取ることで、喉もやわらぎ、やわらかい声で笑えるようになるのです。

 手ブラブラ。笑ったときに手ブラブラをすることで、柔らかい笑いも現れやすくなります。

 もっとも以上の働きかけをすると、すぐにくつろぎ性の喜びが現れるわけではありません。が、粘り強く続けられると、次第に笑いがやわらかくなり、人との軽やかなつきあいも出てきたり、融通も効くようになってきます。





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最終更新日  2017年02月25日 10時15分06秒
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