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カテゴリ:観劇
久し振りの新感線の舞台だ。
作 青木豪 演出 いのうえひでのり キャスト 森田剛、戸田恵梨香、田辺誠一、千葉哲也、池田鉄洋、山内圭哉、木場勝己、西岡徳馬。 席は譲っていただいたH列サブセンター通路近く。 この作品のチケット申し込みをすっかり忘れた私は、仕方なく勤務とにらめっこしながら譲ってくれる人を探していた。 そしたら、まさに剛くんファンの若い子が譲ってくれた。 あまりの良席に少し戸惑いながらも、親子ほど歳の差のあるその子と観劇した。 時代は幕末。 開国か攘夷か… 自らの信じる道に命を賭けた激動の幕末。 剣が時代を変えると信じた男。 天に飼われ天に捨てられ、天に裁かれた一匹の犬… それが人斬り以蔵。 『犬』 その言葉が本当に似合うくらい地べたを這いつくばり、剣を振り回すことだけが自分を支えてるような以蔵。 森田剛に以蔵が乗り移っているようでした。 声こそかすれてしまっても、後輩に『役作りだから』と言ってしまうおおらかさ。 身長のなさを、すばしっこいフットワークでカバーし、回り舞台を所狭しとかけ回る。 時に熱く、時に冷酷に、不器用で馬鹿だけど一途に天を信じ、そのせいで愛する人をも亡くしてしまう。 でも、最後には自分が時代に翻弄されてることに気付いていたのか否か? 『天を信じてきたけど、天は動くもの』だと気付いてしまった。 剛のギラギラした眼、いつものやんちゃな笑顔、本番ボーイズだと言いリハをあまりやらない剛が、役者としてそこに立っていました。 劇評では『軟弱な幕末もの』やら『森田剛である意味』とか『学芸会』などと言う人もいるが、少なくとも私には涙と鼻水が止まらないくらいの感動を与えてくれた作品です。 (親心のような気持ちもありますが…) 余談をすこし… 勝海舟の粟根さんの抑えた演技、池鉄さんの個性的な坂本竜馬は笑えました。 特に最初の踊り…?! 山内さんの田中新兵衛ははじめはわかりませんでしたよ~ フサフサのヅラだし、ヒゲないし~ 木場さんの寅之助は、おミツと以蔵の間のキーパーソンであり、以蔵の理解者を見事に表していた。 西岡さんの山内容堂は、いやらしいまでの悪い人… いつもの新感線らしく、時々クスッと笑わせる場面を盛り込みながらの展開が、やはり楽しい。 剛ひとりの作品ではなく、やはり周りの方々に支えられている感はたくさんある。 だけど、そのお陰で自分が真ん中に立ち、舞台を楽しんでやっている剛の顔を観て、心からの拍手を贈らずにいられなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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