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こまま1023

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2024.06

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2007.10.13
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カテゴリ:読書
『出口のない海』 横山秀夫・著 <178>



太平洋戦争末期、人間魚雷「回天」に乗ることになった並木。
彼は甲子園の優勝投手だったが、怪我で断念。
いつも魔球を投げることを夢みていた。
なぜ「回天」に?
命とは?生きるとは?
切なく胸がしめつけられる。



  「俺はな、走れるのに走らないわけじゃない。
   走る道がないから走らないんだ」


  戦争なんて勇ましくも男らしくもない。
  ただ、悲しいだけだ・・・・。


  ・・・ああ、きれいだなぁ。
  美しい海、母なる海。
  だかそれは、二度と陸地を踏むことを許されない、
  出口のない海でもあった。



  一度死んでしまった人間なのだ。
  死んでいなければならない人間なのだ。
  だから喜びを感じてはいけないのだ。
  陸地に並木のいり場所はなかった。
  心の中には、見渡す限り荒涼とした海が広がっていた。


  「勝とうが負けようが、いずれ戦争は終わる。
   平和なときがきっとくる。
   その時になって回天を知ったら、みんなどう思うだろう。
   俺は、人間魚雷という兵器がこの世に存在したということを伝えたい。
   俺たちの死は、人間が兵器の一部になったことの
   動かしがたい事実として残る。
   それでいい。俺はそのために死ぬ」
  「回天を伝えるために・・」
  「俺なりの理由だ。
   自分から死ぬためには理由がいるからな」



命を投げ出して守った祖国。
その命に報いるだけの国になっているのか!?
どこで何が狂ってしまったのか・・・。
最近の悲惨なニュースを見聞きするたびに思う。





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Last updated  2007.10.13 22:17:09
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