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カテゴリ:読書
『水底の光』 小池真理子・著 <182>
大人の恋の物語6編。 どれも素敵なことばがちりばめられている。 だが、その時、わたしは欲情はしなかった。 欲情よりも、もっと深いもの・・・ただ、ただ、 まっすぐに深く沈みこんでいくような、 安心してまどろみの沼にはまっていくような、 そんな気分を味わっていただけだった。 どんな結論を出そうが、どんな覚悟を決めようが、 男と女のことなど、所詮何もかもが中途半端である。 永遠にすっきりと乱れなく整理され尽くしていくとも思えない。 「少なくとも、ふたりの気持ちは、最後まで変わらなかったんでしょ? 失恋っていうのはね、どちらかの相手に対する気持ちが なくなってしまったことを言うんじゃなかった? いろんな事情があるせいで、想い合ってわかれたのなら、 失ったことにはならない。 男と女は不思議よ。 そういう場合はね、またどこかで会うことになるわ。必ず」 彼とは、吹いてきた風と風が混ざり合うようにして男と女になった。 それだけだった。 大人の色気ですね~~~! 私にはなかなか縁がないけど、 なーんかいいなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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