チューリップを文学的に読み解く7
ご無沙汰してました。前回が「私の小さな人生」。その中で財津さんは自分の将来を予言していた、と申し上げました。そこで、第二弾は「財津さんの人となり」。きょうの唄は、The 21st Century Hobo 財津和夫作詞・作曲1.ロマンティストと言われたり2.少女趣味だと言われたり3.人はぼくに皮肉をくれるけど4.時代が緑を倒せば倒すほど5.星の瞬きがどうしても 星の言葉に見えてしまう ぼくにはどうしても6.世捨て人だと言われたり7.頼りないとか言われたり8.人はぼくに皮肉をくれるけど9.時代が山をけずればけずるほど10.風の囁きがどうしても 明日の空虚さをつれてくる ぼくの背中へ11.一人よがりと言われたり12.無愛想だと言われたり13.人はぼくに皮肉をくれるけど14.時代が人の心をかえるほどに15.こんな宇宙の大きさが ほんとの心で生きてゆけと ぼくにささやく-------------------------------------------------この唄は、吉田彰が去った後の第二期チューリップ第一弾、「I am the Edhitor(この映画のラストシーンは、ぼくにはつくれない)」のB面。財津さんの人となりは、この歌詞の1,2,6,7,11,12に出てくる。しかし、この人となりは、あくまで他人が見た財津さんの表面だろう。財津さんの本質はこの歌詞の5,10,15に出てくる。すなわち、木がどんどん切り倒されていくことへの悲しみと、大自然(風)が「そんなことをしちゃいけないよ」と財津さんに語りかけるその言葉を聞ける耳と(そういえば財津さんの耳は仏様のように大きく耳たぶが豊かな福耳)、そしてその大自然の言葉は宇宙からのメッセージだろう。この後、財津さんは宇宙志向が非常に強くなる。これはこれで後に別の章を立てて論じるつもりだが、おそらく財津さんの宇宙志向の第一弾がこの曲だと思う。人にどう言われようと、自然を慈しみ、宇宙からの言葉に耳を傾ける財津さんの心こそが美しく強いから、他人が自分をどう見ようと構わない、という財津さんから凡俗の人間へのメッセージがこの唄である。