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カテゴリ:グリーンマックス
グリーンマックス(以下「GM」)の歴史については,別稿で簡単に記載しました。 今回は,GMの製品群の中でも特に中核というべき,品番400番台のエコノミーキットについてご紹介したいと思います。 なお,本稿は,下記の書籍,雑誌記事,ウェブサイトを参考にしています。 山下貴久雄「新・鉄道模型考古学N」(2007,ネコ・パブリッシング) 山下「新・鉄道模型考古学N2」(2009,ネコ・パブリッシング) 山下「新・鉄道模型考古学」(RM MODELS 161号~223号) 山下「SINCE 1965 Nゲージの辿った軌跡」(「鉄道模型で遊ぼう! NゲージQ&A新入門!」(2012,ネコ・パブリッシング)所収) NEO・Pの小屋(http://neonaop.web.fc2.com/) <エコノミーキット前史(~1982年)> 初期のGM車両製品としては, 1974年から発売された客車キットシリーズ(品番は当初No.21~。後にNo.121~に改番しNo.120以前にも拡張), 1976年から1977年にかけて発売された完成品電車(いわゆるグリ完。品番はNo.101~112), 1977年から発売された旧型国電キットシリーズ(No.150~), 主に旧グリ完の流れを汲むペアキットシリーズ(No.170~ほか) といった製品がありました。 そして,1979年から1980年にかけて発売されたのが,NEW電車シリーズ(No.201~218)です。 NEW電車シリーズでは,最新の国鉄201系や私鉄・地下鉄などが積極的に製品化されました。 また,1981年から1982年にかけては,エンドウから京成スカイライナー用に18m動力が供給されたことを機に,カスタムキットシリーズ(No.301~309)として17~18m車が製品化されました。 <1982年> NEW電車シリーズなどを一部改良(床下機器をウエイト兼用のダイキャスト製からプラ製へ変更)し,4両キットとしたエコノミーキットシリーズがいよいよ展開されました。 1982年は,No.401~405まで製品化されています。 ![]() <No.401 東武8000系(1985年版カタログより)> NEW電車シリーズNo.217,218をエコノミーキット化したもの。 おまけ前面としては,東武7800系(63系キット利用),西武2000系,京王6000系(201系キット利用)に加えて,東武9000系(コルゲート板も付属)が付属します。 ![]() ![]() <No.402 国電201系(量産車)(1985年版,1987年版カタログより)> NEW電車シリーズNo.201,202(試作車)を量産車とし,エコノミーキット化したもの。 「初心者用」「特に安価に提供」とされています。 おまけ前面としては,相鉄アルミカーに加えて,国電301系,営団5000系が付属します。 プレイモデルNo.11(機芸出版社)で組み立て方が解説されています。 1997年に塗装済みキットが発売されています。 ![]() <No.403 身延線低屋根41/43系(1985年版カタログより)> おまけ前面としては,クモハ11 200が付属します。 ![]() ![]() <No.404 小田急2600形(1985年版,1987年版カタログより)> NEW電車シリーズNo.205,206の小田急9000形(5200形)キットをエコノミーキット化したものです。 おまけ前面としては,小田急9000形が付属します。 NEW電車シリーズと,製品名/おまけの関係が逆転しているのが面白いですね。 後年,製品名は5000形(2600形)となっています。 ![]() <No.405 西武101系(1985年版カタログより)> NEW電車シリーズNo.209,210をエコノミーキット化したものです。 おまけ前面としては,西武101系(新・旧),西武401系が付属します。 <1983年> No.406~408まで製品化されました。また,同年にはNo.601~のバリエーションキットシリーズも開始されます。 ![]() <No.406 国電80(湘南型)(1985年版カタログより)> おまけ前面としては,クハ86(2枚窓・3枚窓),クハ85(切妻)が付属します。 ![]() ![]() <No.407 阪急3扉通勤車(1985年版,1987年版カタログより)> エコノミーキット初の完全新規製品です。 おまけ前面としては,阪急2000系・5300系・6000系,大阪市営地下鉄60系(東急7000系キット利用)が付属するほか,2800系用の2扉側板まで入っています。 1992年には,8000系前面が追加されました。 ![]() <No.408 京急(旧)600形(1985年版カタログより)> おまけ前面としては,京急400形が付属します。 後に,琴電1070形キットが本製品をベースに発売されています(貫通型の前面パーツ追加)。<1984年> No.409,411~418まで製品化されました。また,同年にはNo.101~のP.C.トレインセットシリーズも開始されます。 ![]() <No.409 京成3500形(1985年版カタログより)> おまけ前面としては,京成3150形更新車(京急1000形キット利用),都営5200形が付属します。 ![]() <No.411 近鉄8810系(1985年版カタログより)> おまけ前面としては,3000系,8000系アルミ試作車が付属します。 ![]() <No.412 阪神3901(3801)形(1985年版カタログより)> 1983年版カタログでは,カスタムキットNo.310として予告されていました。 おまけ前面としては,5001形,5201形,山陽電鉄3000系,京成3300形が付属します。1983年版カタログで予告されていた西鉄600形のおまけ前面は残念ながら実現しませんでした。 ![]() <No.413 115系+クモニ83(1985年版カタログより)> 115系の方はグリ完の流れを汲む一体ボディキットです。 ![]() <No.414 国電103系(1985年版カタログより)> グリ完の流れを汲む一体ボディ・高運ATC車のキットで,6両入りという「Eシリーズ中でも特に経済的なセット」をアピールしていました。 ![]() <No.415 流電(1985年版カタログより)> 52系流電という,旧国の中でも難しい題材を製品化しています。 ![]() <No.416 東武10000系(1986年版カタログより)> おまけ前面としては,東武9000系,名古屋市営地下鉄3000系が付属します。従来,東武9000系は,No.401の8000系キットのおまけとして扱われていましたが,本製品の登場により,8000系キットとは切り離されることになりました。また,後に都営地下鉄10-000形のおまけ前面も東武8000系キットからこちらに移っています。 後年,本製品とは別に一体ボディ塗装済キット,完成品が発売されました。 ![]() <No.417 京王6000系(1986年版カタログより)> おまけ前面としては,京王7000系,都営地下鉄6000形が付属します。 従来,京王6000系は,No.401の8000系キット付属のおまけ前面とNo.402の201系を組み合わせることとされていましたが,本キットの登場により,6000系のおまけ前面は役割を終えました。 6000系は後年,本製品をベースとする塗装済みキットが発売されたほか,本製品もNo.450として引き続き発売中です。 ![]() ![]() <No.418 東急8500系(1986年版,1987年版カタログより)> カスタムキットの東急5000系キットに東急8500系のおまけ前面が含まれていましたが,新たに製品化されました。 おまけ前面としては,東急8000系,京急2000形(阪急通勤車キットの阪急2800系側板を利用)が付属します。 8500系は後年,本製品とは別に完成品や一体ボディ塗装済キットが発売されました。 また,8000系は,本キットをベースとする塗装済みキットが製品化されています。 <1985年> No.401の内容が一部変更されたほか,No.410,419~426まで製品化されました。 ![]() <No.401 東武8000系(1986年版カタログより)> No.416東武10000系,No.417京王6000系の製品化に伴い,おまけ前面に東武2000系,都営10-000形が加わりました。 ![]() <No.410 西武5000系(1986年版カタログより)> NEW電車シリーズNo.215,216をエコノミーキット化したものです。 おまけ前面としては,西武クハ1411(国電クハ55キット利用)に加えて3000系が付属します。 他社の西武5000系製品では,トミックス製品が1997年に絶版,カトー製品が2014年に発売されましたが,GMからは特段動きがありません。 ![]() <No.419 身延線低屋根国電パートⅡ(1986年版カタログより)> No.403に次ぐパートⅡとなりました。ホーム用の手押車・積荷といったアクセサリーが付属するのが非常にユニークです。 ![]() <No.420 飯田線旧国 荷電併結(1986年版カタログより)> おまけ前面として,西武501系(クハ41キット利用)が付属するほか,やはりホーム用の手押車・積荷といったアクセサリーが付属します。 ![]() <No.421 小田急9000(8000)形(1986年版カタログより)> No.404の2600系セットに,No.95-2 小田急用改造パーツ集の前面(8000形,2220形(京急1000形キット利用))を加えたものです。箱の写真は,走るギャラリー号塗装となっています。 8000形は後年,本製品とは別に完成品や一体ボディ塗装済キットが発売されました。 ![]() <No.422 京王3000系(1986年版カタログより)> エンドウから1982年に製品化されていましたが,プラでは初めての製品化となりました。 NゲージマガジンNo.5で組み立て方が解説されています。 後年,更新車の前面が追加されたほか,クロスポイントブランドで北陸鉄道8900系キット,塗装済板キット(同キットを組み立てたユザワヤ製品もある),1次車一体ボディキットといった製品が展開されています。 ![]() <No.423 京急1000形(1987年版カタログより)> カスタムキットNo.301・302をエコノミーキット化したもの。後年,塗装済キット化されたほか,本製品とは別に一体ボディ塗装済キットが発売されています。また,北総,琴電といった譲渡車の製品化も盛んです。 ![]() <No.424 東急7000系(1987年版カタログより)> カスタムキットNo.304・305をエコノミーキット化したもの。東急7200系,営団3000系,静鉄1000系のおまけ前面に加え,1993年にも前面パーツ(地方私鉄譲渡車用の切妻顔,東急9000系(205系キット利用))が追加されています。 ![]() <No.425 東急8090系(1987年版カタログより)> カスタムキットの東急5000系キットに東急8090系のおまけ前面が含まれていましたが,新たに製品化されました。NゲージマガジンNo.14で組み立て方が解説されています。 前面パーツが3種類(8090系2種,6000系)含まれていましたが,6000系については,全く車体が異なることから,かなりの腕が求められるところです。1993年に8590系の前面パーツが加わっています。 近年,本製品とは別に,完成品(秩父,富山への譲渡車を含む)が発売されています。 ![]() <No.426 近鉄12400系(1987年版カタログより)> NEW電車シリーズNo.207として近鉄12200系がありましたが,それとは別に新たに12400系キットが登場しました。 おまけ前面として,12200系,12600系が付属しますが,側板切り継ぎなどが必要です。 その後,12200系,12410系,12600系が完成品として発売されています。なお,12200系はトミックスからも予告されています。 <1986年> No.427,428には,営団6000系と京阪2200系が予告されていましたが,いずれも飛ばして(営団6000系は後にNo.420として製品化。京阪2200系は結局実現せず),No.429~433まで製品化されました。 ![]() <No.429 西武451系(1987年版カタログより)> GMとしては,101系,5000系レッドアローに続く3番目の西武製品となりました(旧型車除く)。 おまけ前面として601系が含まれ,地方私鉄譲渡車も含めた豊富なステッカーが付属しました。塗装済キット化等もなく,大きな動きはありません。 ![]() <No.430 東武6050系(1987年版カタログより)> 東武に力を入れるGMとしては当然の製品化といえるでしょう。後年,本製品とは別に完成品や一体ボディ塗装済キットが発売され,鉄道コレクションと競合しています。 ![]() <No.431 211系(1987年版カタログより)> カトー,トミックス,GMと3社揃い踏みの製品化となりました。GMならではの特徴として,「103系改造パーツ集」に含まれる,伊豆箱根鉄道3000系の前面と組み合わせることが可能であったことが特筆されます。現在は「1000番代」キットとして発売されています。 ![]() <No.432 101系(1987年版カタログより)> プラとしては初めての製品化となりました。前面パーツが3種類(1灯,ブタ鼻,900番代)用意されています。 後年,秩父鉄道1000系として,クロスポイントブランドで塗装済みキットが製品化されています。 ![]() <No.433 205系(1987年版カタログより)> 客用扉の窓が小さい,いわゆる初期型の製品化となっています。おまけ前面パーツとして207系900番代が含まれており,絶版後,探し求めるファンもいたようです。 <1987年> ![]() <No.434 国鉄155系(1987年版カタログより)> プラとしては初めての製品化となりました。後年,マイクロエースやカトーからも製品化されていますが,GMからは特段動きがありません。 ![]() <No.435 103系(低運転台)(1987年版カタログより)> 一体ボディキットで,GMとしては初めての103系低運転台の製品化となりました。古くからあるカトー製品と異なり,前照灯は2灯型となっています。 103系は各社から多種多様な製品が発売されていますが,GMでは,本製品とは別に,西日本車を中心とする完成品や一体ボディ塗装済みキットのほか,全く新しく「エボリューションシリーズキット」「ハイクオリティエコノミーキット」などを発売しています。 <1988年> この年の末から,旧国は,No.201~の「エコノミーキット(スペシャル)」として再編され,No.401~のエコノミーキットからは順次離脱していきます。 ![]() ![]() <No.436 京急2000形(1987年版カタログより)> GMとしては,1000形,600形に続く3番目の京急製品となりました。 後年,クロスポイントブランドで,3扉化用の側面パーツが加わったキットが製品化され,GMからもNo.441として,同様のキットが発売されています。 ![]() <No.438 小田急1000形(1992年版カタログより)> GMとしては,5000(2600)形,9000(8000)形に続く3番目の小田急製品となりました(旧グリ完由来の1800形を除く)。NゲージマガジンNo.10で組み立て方が解説されています。 後年,No.1002Tとして塗装済キット化されたほか,本製品をベースとするワイドドア車キットや2000形キット,完成品(本製品とは別もの)など多彩なバリエーションが展開されています。 <1989年> ![]() (1990年版カタログより。新たにNo.401,403となった近鉄2610系と東武8000系) ![]() <No.403 東武8000系(1992年版カタログより)> 旧No.401のキットにかわり,更新車の前面が加わった新キットとなりました。前面パーツは原型車・更新車の2種類のみとなり,東武7800系,東武2000系,西武旧2000系の前面パーツは引き継がれなかったため,中古市場ではプレミアがついたようです。 後に塗装済みキット化されたほか,本製品とは別に完成品や一体ボディ塗装済みキットが次々と発売されています。マイクロエース,鉄道コレクション,カトー(更新車のみ)からも発売される人気車両となっています。 ![]() <No.415 103系(高運転台・非ATC車)(1992年版カタログより)> グリ完以来の流れを汲む一体ボディキットですが,運転台後ろの戸袋窓が開口された非ATC車となりました。No.415は流電が空いた枠となります。 6両中4両が一体ボディキット,中間車2両は101系キットを流用した板キットとなっています。 <1990年> ![]() <No.406 205系後期型(1992年版カタログより)> 客用扉の窓が拡大された,205系後期型の製品化となっています。No.406は80系の枠です。 京葉線のいわゆるメルヘン顔に加え,原型顔,1000番代と計3種類の前面パーツが用意されました。NゲージマガジンNo.13で組み立て方が解説されています。 後年,本製品に新規製作前面を加えた塗装済板キットとして相模線の500番代が発売されたほか,本製品とは別に,武蔵野線の5000番代(完成品),クロスポイントブランドで南武線や八高線の中間車先頭化改造車が一体ボディキットで製品化されています。 ![]() ![]() <No.401 近鉄2610系(1992年版カタログより)> <No.427 近鉄2600(2430)系> <No.428 近鉄2410(1810)系> NEW電車シリーズNo.208の近鉄2410(1810)系が絶版となって久しく,全く新たにNo.401として登場しました。 その後,本製品とは別に完成品,一体ボディ塗装済みキットが発売されています。 <1991年> ![]() ![]() <No.413 111(115)系初期型> <No.414 113(115)系量産冷房車> それまでの,グリ完の流れを汲んだ一体ボディキットから一新された,はめ込み窓を採用した板キットとなりました。トミックス,カトーともユニット窓車を製品化する中,No.413は貴重な初期型の製品化となりました。 なお,No.413は115系・クモニ83,No.414は103系6両セットから引き継いだ品番となります。 113,115系は各社から多数の製品が発売されていますが,GMは本製品とは別に,広島や京都といったJR西日本の地域色を完成品で発売しています。 ![]() <No.420 営団6000系(1987年版カタログより。この時点ではNo.427とされていたが,結局,飯田線旧国の移動で空いたNo.420とされた。実際の製品版とはパッケージが若干異なる)> NEW電車シリーズNo.203・204とは全く別の金型で,いわゆる1段下降窓の後期車が製品化されました。NEW電車シリーズ同様,7000系,8000系のおまけ前面が含まれています。 営団6000系は,後年,マイクロエース,カトー,鉄道コレクション(いわゆるハイフン車)で製品化されていますが,GMの方は,クロスポイントブランドで旧NEW電車シリーズの2段窓車が再生産された程度で,特段動きはありません。 <1992年> 1992年には,東武スペーシアがキット化。No.701の「スペシャルキット」としての製品化でした。白成型の板キットで,ステッカーまたはデカールにより,実車の複雑な塗装を容易に再現できるようになっていました。NゲージマガジンNo.17で組み立て方が解説されています。 ![]() (1992年版カタログよりNo.701) ![]() <No.437 国鉄157系(RMM190号より)> NEW電車シリーズNo.211~213,No.166貴賓電車セットをベースに,新規製作の前面パーツなどを加えてエコノミーキット化したものです。 後年,マイクロエースやカトーからも製品化されていますが,GMからは特段動きがありません。 ![]() <No.439 西武新2000系(1992年版カタログより)> GMとしては,101系,5000系レッドアロー,451系に続く,4番目の西武製品となりました。No.1007Tとして早々と塗装済キット化されたほか,本製品とは別に完成品や一体ボディ塗装済みキットが発売されています。 <1993年> エコノミーキットNo.441として製品化が予告されていた東武10030系が,塗装済キットのNo.1001Tとして製品化。以後,GMの新製品は,「トータルセット」と呼ばれる動力なども含んだ塗装済キットが中心となります。 ![]() (未発売のNo.441。1992年版カタログより) <1994年> No.184をベースとする119系5000番代キットが「限定品」No.491として,No.415をベースとする103系3000番代キットが「限定品」No.492としてそれぞれ発売されました。 なお,No.1002Tの小田急1000形は,東武10030系同様,板キットに着色したものでしたが,No.1003Tの東武スペーシアは,一体ボディに改められています。 また,エコノミーキットNo.440として製品化が予告されていた京急1500形が,塗装済・一体ボディキットのNo.1004Tとして製品化。動力も,ウエイトが黒くなった新しいものとなりました。 ![]() ![]() (未発売のNo.419と440。1992年版カタログより) <No.419 211系5000番代> 身延線低屋根国電パートⅡが空いたNo.419として,営団05系(おまけ前面は営団9000系)が予告されていましたが,未発売に終わり,No.419は211系5000番代に充てられました。 No.431の211系キットをベースに,新規製作の前面パーツなどが加わっています。 塗装済みキット化はされませんでしたが,GMでは完成品として多彩なバリエーションを展開。近年カトーから発売されるまで,5000番代はGMの独壇場となっていました。 <1995年> 旧グリ完の流れを汲む小田急1800形が,「限定品」No.493として発売されました。 ![]() <No.433 伊豆急100系(RMM185号より)> NEW電車シリーズNo.214を大幅にリニューアルした製品で,No.433の品番は,205系(初期型)から受け継いでいます。箱の裏はスコールカーのペーパーキットとなっています。 伊豆急100系は,その後,マイクロエースや鉄道コレクションで製品化されていますが,GMからは特段動きがありません。 <まとめ> 前述のとおり,1990年代からの塗装済みキット登場,さらに2002年にはグリ完や貨車以来の完成品となるキハ200の発売により,GMは新たな時代を迎えたといえるでしょう。 また,1996年のマイクロエースD51,1998年のモデモ路面電車シリーズといった動きを見ると,Nゲージ界全体が1990年代後半に時代の転機があったといえそうです。 こうして振り返ってみると,「エコノミーキットの時代」は1982年から1995年までで,特に1986年までがピークということになります。この間,ブルトレブームによりNゲージプラモデルを発売した各社や,旧マイクロエース,エンドウ,学研,ナカセイといったメーカーがフェードアウト。 わが国のNゲージはカトー,トミックス,GMの3社が中心となりました。 その中で,GMは,大手2社とは一線を画した,私鉄通勤車や旧国のエコノミーキットを軸に第三極を形成したとみることができます(なお,カトーは1981年の京急800形,1982年の阪急6300系でキット形式を採用しましたが,長続きせず,1985年の西武新101系は当初から完成品で発売しています)。 エコノミーキットの品番はこの後も続きますが,塗装済キットの未塗装化や,既存キットのリニューアルが中心となっています。その中でも,特色ある板キット製品を3つだけ挙げておきます。 <No.446 地方私鉄タイプ電車> 1980年代から予告されていた「日車標準型」が,運輸省規格型と併せてようやくクロスポイントブランドで製品化されました。 なお,日車標準型は鉄道コレクション第6弾で,運輸省規格型は鉄道コレクション第14弾でも製品化されています。 <No.448 小田急2200(2220)形> 2200形・2220形の前面パーツは,京急1000形・小田急8000系キットに含まれていましたが,改めてクロスポイントブランドで製品化されました。客用扉の形状を作り分けられるようになっているなど,新世代の板キットというべき内容です。 なお,小田急2200形は,鉄道コレクション第3弾でも製品化されています。 <No.955 営団300/400/500形> もともとRM MODELS 2005年10月号の付録としてつくられたキットです。 なお,他社の丸ノ内線旧型車としては,カトーから完成品が発売されています。
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最終更新日
2024.07.25 23:58:21
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