光を観た
こんにちは、こはりです。休暇をいただき旅に出ておりました。岡崎、出雲、岡山へ。愛知県の岡崎には吉村医院という産婦人科があります。この存在を知ったのは『「幸せなお産」が日本を変える』という一冊の新書でした。 読み進めていくうちに、はからずも涙が頬をつたいました。『日本人には長く豊かな感性の文化のなかで暮らしてきました。それを失ったのは、たったこの百五十年にすぎません。今ならまだ間に合います。私たちの祖先が育んできた豊穣な感性の世界、自然と神を敬い、宇宙の手にゆだねる真実の世界を取り戻さなければいけません。』お産という“人間に残された最後の自然”を見続けてきた吉村先生の言葉に魂が揺さぶられるようでした。この感動が忘れられなくて、いつかは訪れてみたいと思っていたのです。行ってみると、医院に隣接するかやぶきの小屋で、妊婦さんたちが黙々と薪割りや柱磨きをやっていました。今まで妊婦というと腫れ物に触るような、どこか安静に穏やかに経過させなければという印象があったように思います。ところが大きく股を広げ上下にスクワットのような運動を続けているのです。昔は妊娠するとすすんで豆拾いをしたといわれていますが、これも安産のための古人の智恵だったのでしょう。吉村先生は現在の難産の原因をビクビク・パクパク・ゴロゴロと表現しています。つまり、むやみに恐れること、栄養過多、運動不足です。古屋にいた女性は、みんな笑顔がまぶしく輝いていました。本当に妊婦なのだろうかと疑ってしまうほどに。力強い薪割り。骨盤腔内の血流、股関節の柔軟性とともに、安定した腹圧が出産のためには必要になります。振り上げたナタを下ろすとき一気にしゃがみこみます。聞くとこれを300回繰り返すそうです。男の僕でも音を上げてしまいそうな重労働。柱磨きも上から下まで四股を踏むようにしてしっかりとしゃがみこみます。どれだけつらいのだろうと表情を覗き込んでみるのですが、どなたも淡々とこなされているのです。むしろ凛々しく見えます。他の誰でもない自分の体に、愛する我が子を宿すのだという強い意志、依存心とは無縁の責任感を肌身で感じることができました。本当の女性の美しさ、神々しいほどです岡崎を後にして、次は出雲へ。目当ては出雲大社です。大国主大神を祀っています。国家的な規模の信仰を集める神社ですが、縁結びの神さまとして有名です。調べてみると男女関係もさることながら、大きな意味での「ムスビ」を司っている神さまだそうです。ヨガにも「結ぶ」という意味があります。何か気づきが得られるかもしれない。そんな思いで赴きました。松林を抜けると本殿です。ちょうど60年に一度の式年遷宮に際して仮本殿となっていました。残念なようでもあり、この節目に立ち会えた縁に、時代の移り変わりや生まれ変わりといったものを想起し、心機一転、新たな門出を迎えられるように思いました。つづいて岡山は高梁市へ。ここには食養の世界では名の知れた民宿「わら」があります。「重ね煮」という独特の調理法に定評があり、主宰する船越先生の生き様や考え方に共鳴した人たちが集う場所です。そこで、はからずも今後につながるようなお話を伺うことができました。人と人とを結びつける見えない力、ムスビの神さまが微笑んだようでした。帰り際、カレンダーをいただきました。生まれ変わり、新たな門出にふさわしいメッセージでした。1はきものをそろえる2胸をはる3笑顔をつくる4メモをする5空をみる6あたたかくする7新聞、雑誌、TV、ラジオ、パソコンをみない、聴かない8トイレそうじをする9捨てる10神社に行く11ヒラメキを活かす12人間以外のモノに声をかける13元に戻す14変身アイテムを用意する15花や草木にふれる16本を読む17お財布の中を整理する18プチ断食をする19こちらからあいさつをする20つながる21あやまる22ハガキを書く23話を聴く24スイーツを分かち合う25瞑想する26寄付する27問いかける28祈る29両親に感謝を伝える30歌い踊る31作品を残す32意図を放ち宇宙にオーダーする33センタリングする