カテゴリ:第四章 4-561 ~ 632 話
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青マント男 「ブースターは・・・ そこにいる・・・ 陳南家 南流伝承者・・・ 」 今度は、ゆうすけとこういちの目線が合った。 青マント男 「(扱い)の 南 和恵殿だ。」 ラニーニャ 「陳南家の、この女が持っているのかい!」 一斉に和恵に視線が集中する! 和恵姉さん 「そぅ、私よ。」 そう言い終わると和恵は片足の膝を曲げ、 更にチャイナを少したくし上げ、生脚 ときれいな太もも丸出し姿で大きく開いたスリットの間に手を入れて 太ももの 裏側から箱型の入れ物を取り出した。 シュナイケル 「ひょ~♪ 」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「・・・・ んっうん ・・・・ 」 ( 顔を赤らめて視線を逸らした ) イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「あ、あんな所に! 」 セルフィー 「本当に持っていやがったとは・・・」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「や、やつらが・・・ 見つけていた・・・」 エルニーニャ 「ここにあるのか。」 手のひらに乗せてかざして見せる和恵。 シュナイケル 「誰も動くんじゃねぇぜぇ。 このお嬢さんと交換だ、分かるな。」 和恵姉さん 「仕方ないわね。」 そう言って一歩進んだところで、 シュナイケル 「動くなと言ったろう! こちらで取りに行く。 あんた達のスピードは嫌って程見ているんでね。」 和恵姉さん 「利江ちゃんの安全と、ちゃんと物々交換できる状態になるまで渡さないわよ。」 シュナイケル 「こちらが優位なんだけどなぁ。 このお嬢さんの命が無くなっちゃうよ~。」 和恵姉さん 「そんな事したら、この入れ物ごと、握りつぶすからね。」 シュナイケル 「くっ・・・。 大丈夫、ちゃんとお返ししますよ。 こういち君、一歩前に出てくれる~?」 利江を見つめながら言われるままに一歩前に出たこういち。 シュナイケル 「まずは、お楽しみの時間の始まり。 お前ら得意のスピード勝負といこうじゃないか。 悪い話じゃないだろ。 ずっとこういちとスピード勝負したいと思っていたんでね。 お姉さんはそのまま10歩進んで箱を置く。 その後今の位置に戻ったところで 合図して、ボクちゃんは箱を取りに行く。 こういち君も合図と共にお嬢さん を取りにくる。同時にスタートだ。 文句はねーだろ。 どうだ。」 和恵姉さん 「私が手を離した隙に、物体移動の能力であなたが手にする事も出来るわね。」 シュナイケル 「心配するなよ、このお嬢さんは取引以外に用は無いわけ。ちゃんと競争さ、 嘘はねぇ。」 和恵姉さん 「そ、分かったわ。 じゃまず10歩のところに移動するけどいいかしら。」 シュナイケル 「いいぜ~。」 返答を聞いて和恵が歩を進め出した。 こういち 「おぃ、青マント、もう利江ちゃんから手を離せ。」 シュナイケル 「ダメだよぉ~。 あんたらの中にはテレキネシスを使える者がいるよね、そこ のお嬢さんだ。 こっちはそこが心配なんだなぁ。 条件は一緒。 ぼくちゃんは使わねぇって言ってんだ。 だから合図出すまではダメなんだよ~。 ちゃんとスタートと同時に手を離すさ。」 棲 陽江(す ようこう)がゆうすけを見た。 顔を横に振るゆうすけ。 ゆうすけ 「一理あるよ、こういち。 どちらかが譲歩しなきゃ。」 シュナイケル 「あー、それと忘れてた。宇宙からやってきた、ん~と なんとか君達・・・ あんた 方も変な手出しすんなよ。 念のため[剣]は包んで保護しておくから、黙って 見ててね。」 ラニーニャ 「なんとかとはなんだ! 無礼であろう!」 エルニーニャ 「まぁまぁ。 我らの事か。 余興として見ててあげるよ。」 シュナイケル 「いい心掛けじゃん♪」 青マント男が、もぅ一方の手を[剣]にかざした。 すると、[剣]は透明なバリヤに包まれたらしく、突き刺さる回りの少し離れた大地 が ドドンzz と音を立てて[剣]側と外側とに分かれるように隙間が出来た。 和恵姉さん 「10歩進んだわよ。」 シュナイケル 「おっけ~。 じゃ、取引の開始だ。 姉さん、そこに置いてさっきの場所に戻ってくれるかな。」 皆が緊張の趣(おもむき)で和恵に注目する。 西艶 凌紀(さいえん りょうき)と 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう)、セルフィーらの額から汗がにじみ出していた。 和恵は片膝でしゃがみながら手にした箱をゆっくりと大地に両手でそっと置いた。 少しずつ手を離し、少し見つめてから立ち上がった。 "ドックン" "ドックン" とその場にいる人の心臓の鼓動が聞こえてきそうな重い空気。 そんな中、和恵は振り返り、元の場所に戻っていく。 元の定位置に辿り着くと振り返って腕を組み、箱に目線を送ってからシュナイケルを 見つめた。 そこに居合わせている全員が、その箱に注目した。 シュナイケル 「準備完了~。 さぁこういち君、スピード勝負といこうか。 まぁ勝っても負け てもお互いが手にするだけなんだけどね。 だが、勝ちたいんだよね。 ぼくちゃんはこういちに。」 [神霊巫女]利江 ( こういち君・・・ ) 利江はこういちを信じて胸元で両手を握りしめ、目を閉じてる。 そのこういち、『エル』と『ラニ』にも視線を送っていた。そして和恵とも目を合 わせていた。 シュナイケル 「合図は3からカウントダウン、 スタートはその後 『 GO 』 と発したらだから な。 じゃ、いくぜ。 ( 多くの者が唾を飲み込む ) 『3』・・・ ( 目線が箱を見つめる者や、 ) 『2』・・・ ( こういちとシュナイケルを見つめる者、 ) 『1』・・・ ( 全員の息が止まり、 ) 「 GO っ !! 」 掛け声が響き渡ったっ! と、同時に サッ彡 ザっ サッ彡 VVV ズバっ☆ VVV 青マント男 「うっ!」 パシっ サッ彡 利江を掴んでいた手を合図を聞いて離した・・・はずなのに、既にこういちが利江を抱 きしめており、引き返す時に一瞬邪魔になって叩かれていたっ! 一方の箱の位置では事件が! VVV ズバっ☆ VVV シュナイケル 「なにっ!」 箱の位置に瞬間移動したシュナイケルの目の前を、和恵の体が既に通り過ぎており、 ガツっ★ ドスン彡 なんと、『ラニ』が走り込んで来ていて、和恵が手のひらでアゴを止める様に腕を伸 ばしていた! そして、後方に回転するように仰け反りながら地面に叩きつけられた 『ラニ』の姿があった! シュナイケル 「くそっ!」 VVV ズバっ☆ VVV 箱を手にして定位置に戻るシュナイケル。 一瞬の出来事であった。 和恵姉さん 「横取りでも狙ったのかしら?」 ラニーニャ 「こ、こいつ・・・」 -つづく- (牛丼?) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月10日 14時18分39秒
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