『勉強の価値』 森博嗣
「勉強の価値」 森博嗣 幻冬舎新書 860円勉強が楽しいはずない。特に子供が勉強しないのは「勉強は楽しい」という大人の偽善を見透かしているからである。まず教育者は誤魔化さずこれを認識すべきだ。でなければ子供が教師の演技を馬鹿馬鹿しく思い両者の信頼関係が損なわれる。僕は子供の頃あまりに美化された「勉強」に人生の大事な時間を捧げる必要があるか疑った。が、現在(正確には21歳から)は人は基本的に勉強すべきだと考える。それは何故か? 人に勝つため、社会的な成功者になるためではない。ただ一点「個人的な願望」からそう考える理由を、本書で開陳する。(表紙カバーより)2022年1月、読破。子供の仕事は、「勉強」などとよく言われますが、大人は嫌ならその仕事を辞める選択肢があるのに対して、子供(特に義務教育)にはその選択肢がありません。さらに、人にはそれぞれ得手不得手がある中で仕事は選択できますが、勉強は選択することが許されず、全科目をやらなくてはならない、子供は大人よりもずっと厳しい状況に置かれているというようなことが書かれていて、妙に納得しました。また、学校のある日と休日でどちらがうれしいかと問われれば、大半の子供は休日と答えるだろうとありましたが、自分は仕事も同じだと思います。仕事が楽しく感じられる時も多々ありますが、それでも休日の方が、その何倍もうれしい。なので、嫌な仕事は、さっさと片付けて早く終わり、自分の時間を増やすために仕事の改善・効率化を考え、まじめに働いています。毎日早く終わりたいですから。勉強の価値 (幻冬舎新書) [ 森 博嗣 ]