納谷吾朗さんが亡くなってしまいました・・・・。
ご冥福をお祈りいたします。
また昭和の一頁が世を去ってしまったわけです。
そのせいか、本日は追悼番組的なものが流れ、吹き替えを担当された『猿の惑星』が放送されました。
創世記ではないやつね。
以下ネタバレ含むなので未見の人は飛ばしてください。
ラスト手前の遺跡前でのいざこざ。
猿側の最高頭脳ザイアス議長は猿の有史以前の文明・・・人間の存在と危険性を過去の文献より既に読み解いていた。
「人間は感情が理性を凌駕する」
「(人間が危険なのは)この禁断の地が砂漠になってしまっていることが証明している」
「人間だけは享楽のために、相手の縄張りを奪う為に同属を殺す」
と人間を危険視する理由を語り、
新天地を目指すテイラーの背を見ながら
「我々にとっても、奴(テイラー)のとっても知らないほうが良いのかもしれない」
と嘯いたりする。
そしてテイラーの前に現れる自由の女神・・・。
自分は地球に帰ってきていた・・・。誰が地球を滅ぼしたんだ・・・!
人間など全て地獄に落ちればいっ!!
テイラーの嘆きで劇終となります。
放送終了後 維新の会が質問している国会中継をその後見ていたんですが・・・。
3.11という刻まれた日の直近でこの作品を見ると・・・そして未だに原発を抽象論で『雰囲気的に怖いもの』として現実的な対処を曖昧にする人達を見ると・・・。
人間って本当に『知識がある』『IQが高い』『偏差値が高い』とかいうのと『賢い』の間が埋まらない生き物・・・もしくはその違いをわざと誤解しようとしている生き物なんだと実感させられますな。
ここのところTPPを話題に上げることが多いですが、原発にしてもIBMのCMにあるようなスマートメディアにしても、モノポリーを自然に実現してしまう過程ですよ。
よく『格差社会』といいますが、本当に格差が進むと底辺が圧倒的多数=数の力を持つことになり、洗脳をうまく続けない限り『革命』を誘発することになります。
『頭の良い勝ち組』の人たちはそれが本当にできるでしょうかね?
人口分布でピラミッドが例図となるのは伊達ではないでしょう。
多くの人が処理しきれない効率化なんて その先は『多くの人は享受できない効率』に化けますよ。
本当に底辺化すればネット環境なんて失うし、交通も物流もメリットどころか利用自体が制限されてしまう。
人間にとって 適度なコストに適度な価格、適度な報酬というの保持しないと『富の分配』の『富』はどこから来るんでしょうね?
ベーシックインカム制度なんてのも格差が進めば1%の勝ち組の富から99%に分配できますか?
非常に文章内でも『効率化と社会保持について』の矛盾を抱えたものがあったので転載。
ユニクロの高い離職率が意味するもの - 辻 元
( 3月11日アゴラより)
私の前記事に、山口巌さんが「ユニクロの柳井正社長は嘘つきなのか?」を書いて抵抗しているが、問題の本質を見誤っているようなので、前記事と重複するが、簡単に指摘しておきたい。
私は、ユニクロの経営システムそのものを批判しているのではなく、実態と乖離した「世界一へ、グローバルリーダー募集」といった、プロパガンダを掲げた人材募集の方法に問題があると言っているのだ。
( 中 略 )
私が問題にしているのは、ユニクロの企業イメージと実態の乖離で、ユニクロのシステムを批判しようというのではない。
高いスキルを持った一握りの人たちに高給を支払う一方、大部分の仕事はマニュアル化され機械化され、IT化されて価値が低くなり、その結果、大部分の低スキルの仕事が、低賃金に甘んじるのは、仕方のないことである。
私の言いたいことは、労働が二極化しているのだから、それならそれで、就活生に「世界一へ、グローバルリーダー募集」などという実態と乖離したプロパガンダを掲げることを止めて、「グローバルリーダーは(新卒でなくても中途採用でもいいので)、別途採用します」という方が正直で良いのではないか、ということだ。
そもそも、決められたマニュアル通りに働く人材が欲しいのであれば、何も大学を出ていなくても構わないわけであるし、厳しい労働に耐えられる体力と精神力、低賃金でも文句を言わない従順さを持った人材を、選ぶ方法はいくらでもあるだろう。
マニュアル労働の末、大したスキルも身に付けられずに、大量の若者を離職させることは、社会的損失も大きい、私が言いたいのはそれだけだ。
グローバル化って均一化でもあるわけでね・・・。それはマニュアル化と通じるんですよ。
既存マニュアルを保持した上で、市場における適合・マッチング・発展と言うのが「グローバルリーダー」だとおもいますが、高いレベルでマニュアルと現場のマッチングをするのって結構、事なんですよ。
コレはシステムも同様。
何でもできるシステム、なんにでも対応できるマニュアルってインプットが広いけどアウトプットの多様性が無限に広がる。
だからマニュアル・システムはインプットの制限を強くするほど、「該当業務における正確性・価値の向上」になる。
「高スキル(と呼ばれる者)の所業」が「低スキル(と呼ばれる者)の奮闘」に支えられているという矛盾を抱えることになる。
本当に高スキル(と呼ばれる者)が正しくて、グローバル化が正しくて先進が正しいのなら、後追いである北朝鮮や中国に何故現状のように脅威を与えられているのか?
猿の惑星において 猿は猿人の社会保持と言う既得権益のために人間を迫害しました。
現在 日本では被災地の復興が・・・「被災地に春が来なければ日本の春も来ない」(安部総理)と言いながら復興とは正反対のTPPなんかが沸き起こり、生存の為の産業という議論がされない不思議がある。
結局自己愛のために共存できない・・・他者を侵略することで生きる人間が猿(比喩)に取って代わられないとは私には思えないんですよ。
わざわざ他者とぶつかり合う様に効率化=道幅の縮小を続けて、最後に人間を嘆く姿が ラストのテイラーに見えたのは私だけでしょうか?