クク（＾＾）の日記

テレビで、透析を始めた人が、国のお金を使って透析を続けることに
背徳感を抱いているという番組をやっていた。

なぜ、こういう番組をするのだろう。
番組の最後は、生かせてもらっているのだから、前向きに生きてほしい、
という奥さんの言葉で締めくくっていた。

それをいいたかったのか。
それとも、これから透析をする人への一考を投じたのか。

義母は、認知症だ。
透析をしなければ生きていけない、という認識がない。
でも、透析を始めるときには、まだ、しっかりしていて、
こういった

「今まで、命を落としかけたことが何回かある。
そのたびに、（医者に）助けてもらった。
まだ、（透析という）生きていける手段があるのに、
自分からそれを拒否して、
助けてもらった命を、自ら断つことをしていいとは思わない」

その覚悟で、透析してでも、前向きに生きたいと思っていた。

いまでも、認知症ではあるものの、
「なるようにしかならない」が口癖の義母らしく、
全てを受け入れて、日々を過ごしている。

認知症だが、たまに、言い得て妙な事いったりする。
それで、子供たちも笑いながら「さすが」と言ったりして。
刺激を受けることもある日々。

人がどう生きていくべきか、を考えた時、
透析していても、していなくても、
それは、変わらないのではないか。

透析はつらい、と聞く。
でも、透析をしていなくても、
ほかの病気でも、病気じゃなくても、加齢とともに、
ただ生きているだけで、つらいと思うこともある。

義母が使った医療費の明細が、定期的に送られてくる。

それ見ると、正直、うわっと思う。
だから、ああいう番組が生まれるのだと思う。

でも、
透析をするかしないかの瀬戸際で、
義母のように考えて、透析することを選ぶことが
間違っているなんて、思わない。

考え方は、ひとそれぞれだけど、
医療の力を使って生きることも、
医療の力を使わず、生きることも、
どちらも覚悟のいる事だと思うから。

自分の生き方をしっかり持たないと、
生きていけない時代なんだと、思う。