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カテゴリ:murmure
昨日の『情熱大陸』は福山雅治さんを追ったものだったけれど、その中で大きく植田正治さんのことが取り上げられていました。
植田正治さんのことを知ったのは7年程前。これまた、福山さんがきっかけでした。仕事仲間の女の子が福山ファンで「福山雅治が植田正治写真美術館に来る」と騒いでいたのを耳にしたんです。なんとなく、記憶の隅っこに“植田正治”という名前が残り、その後、雑誌ananか何かでモデルのエリサさんが東京の古本屋街で大好きな植田正治の絶版本『白い風』を手にした、という記事を読んで「ああ、有名な人なんだ」と思い、そのまた数年後、パートで働いていた店でマスターが「先生」と呼んでいた人が植田正治さん、その人だと気付き(常連さんでした)、それをきっかけに、ようやく写真美術館に足を運びました。 こちらでは有名な方でしたので、何度か写真を目にする機会はありましたが、実物を見るのはやっぱり違うな、と改めて思いました。 建物自体も植田さんの写真世界にぴったりと合っていて、静かな時間を過ごすことが出来ました。 独特の瞬間の切り取り方。干された洗濯物一枚でも絵になる不思議な世界。自分と同列に考えるのは大変失礼なのですが、私は詩を書くときに、余白の部分をとても大事に考えていたんです。その余白部分とでもいうべき、人物やものがない部分の空間に通じるものを感じたのも、植田さんの写真を好きになった理由の一つでした。 美術館内のお店でその時買ったポストカードがこちらです(私が一番お気に入りの写真は残念ながらポストカードにはなっていませんでした)。 それから数ヵ月後、地方のニュースで植田さんの死を知りました。少し前に元気な姿を見たばかりだったので、本当に驚きました。もう「いつものですね」と声をかけることもないのだな、とぼんやり思い、植田さんの穏やかな目が脳裏に浮かびました。 現在行われている特別企画展「HOMAGE ―オマージュ・植田正治に捧ぐ―」(2005年10月16日まで)。 きっと今はテレビの影響もあり、多少いつもより混雑していると思うので、時期をずらして訪れたいと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.31 20:02:59
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