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カテゴリ:サスペンス
監督 デヴィッド・コープ 主演 ジョニー・デップ スティーヴン・キング原作のサスペンス・スリラー映画です。 人気作家のモート・レイニー(ジョニー・デップ)は、妻エイミーに浮気されたため、別居して田舎の湖のほとりの家にひとりで暮らしていました。 ある日、なかなか文章が続かずスランプに陥っていたモートのもとに、ジョン・シューターという男が訪ねてきます。彼は、モートの“シークレット・ウインドウ”という短編が、自分の書いたものの盗作ではないかと言い、その原稿を置いて行きました。 ジョンが置いて行った原稿と自分の本を見比べたモートは一字一句違わないことに驚きました。 そこから、モートは、付きまとう影に悩まされ始めるのです。 ヒッチコックかデ・パルマあたりが作っていそうな、ありがちなサイコスリラーです。そのため、結構早い段階でジョン・シューターなる謎の人物の正体がわかってしまい、はっきり言って興ざめでした。あまりにも早くわかってしまったので、それを逆手に取ったどんでん返しがあるかなと思っていたのですが、それもなく、いくらヒットメーカーのスティーヴン・キングの原作とはいえ、ジョニー・デップが主演でなかったら、だれも見向きもしない作品だったでしょう。大スタージョニー・デップ主演ということで、かろうじて製作費は回収したという作品です。 以前にも書いたように、漫画の神様手塚治虫先生といえども、その作品には失敗作があるように、スティーヴン・キングにもあまり面白くない作品があるということでしょうか。 しかし、見どころもあります。 それは、主人公のダメ男ぶりを、ジョニーが見事に演じているということです。 びしっとした格好をすれば非常にかっこいいジョニー・デップですが、実は彼はダメ男が非常に似合っています。あの大ヒット作「パイレーツ・カリビアン」のキャプテン・ジャック・スパローも部下に裏切られたり、どこかの島の原住民につかまったりと、そのダメダメぶりが面白いですし、チョコレート工場のウィリー・ウォンカも、コンプレックスの塊のような男です。あっ、エド・ウッドなんて、ダメ男の見本のような男もいましたね。 この作品でも、小説が書けず、ボロボロのガウンを着て、酒を飲んでソファーで寝転がっているダメ男を、実に上手に演じています。それでも、どこかしらかっこよく、魅力的に見えてしまうのは、大スターたる所以でしょうか。 良質のサスペンスをお好みの方には、お勧めできませんが、ジョニー・デップのダメ男を見たいという方には、おすすめの逸品です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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