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2012.07.22
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カテゴリ:SF
1億年

「紀元前1億年」 100,000,000B.C. 2008年 アメリカ映画

監督 グリフ・ファースト

 またまた、変なのを借りてきてしまいました。
昨日、「ジュラシック・パーク」の記事を書いて、頭の中が恐竜恐竜していたからでしょうか、レンタルビデオ屋で、ティラノサウルスらしき恐竜が写っているパッケージが目についてしまいました。
 しかも、題名が明らかに「紀元前1万年」の2匹目を狙ったB級感たっぷりです。前に記事を書いたように、元ネタの「紀元前1万年」がすでにかなりトンデモな内容なのにもかかわらず、その2番煎じということで、どれだけトンデモなんだろうと興味をひかれたので、借りてみました。

 ロサンゼルスの海軍が管轄する研究所に8人の兵士が招集されます。
「7000万年前の世界から21名の男女を救出せよ」
 数十年前、軍が行った実験で、時空に取り残されてしまった被験者を探し出し、現代へ連れ戻すという使命を帯び、その実験の発案者である博士とともに、兵士たちは、装置が作り出す、時空の裂け目に自らの身を投入していきます。

 冒頭の南米らしき高い崖をロープで下っている男女の場面、どうやら未知の洞窟を探すためらしいのだが、全く必要性を感じない展開で、ロープが切れ女の方が落下したにもかかわらず全く無傷で、偶然発見した洞窟で、獣脚類らしき壁画を発見します。その同じ洞窟内には、むき出しの獣脚類らしき頭部の化石があります。
 どうやら洞窟の時代が白亜紀のものであることを見せたかったようですが、白亜紀に岩肌だった(絵が描けるというは、そういうことです。)ところに、どうしてその当時の生き物が化石になる?化石の生成過程が全く分かっていませんね。
 白亜紀の化石と同じ岩肌に絵があったら、逆にその絵は、化石の時代よりもずっと後の時代のものという証明になります。なぜなら、その化石と岩肌は同じ時代に堆積されたもののはずだから。しかも、化石がむき出しになっているということは、それだけ風化されているということですから、かなり時代が隔たっているということです。

 集まって着た兵士たち、みんな時計を見て、1:59にはまだ車の中にいて、2:00ちょうどに一斉に車から降りてくるんだけど、そんなにぴったりの時間にする必要がどこにあるの?しかも、非常に意味ありげに時計をアップにして時間を強調しているのはなぜ?

 えっ、1949年に、タイムトラベルできる装置ができていたの?しかも、博士は12歳で大学を卒業して軍の研究員となったという話、どんな天才やねん???

 7000万年前???1億年じゃないの???これは、邦題を付けた日本人が間違えているのではありません。原題が「100,000,000B.C.」ですから。
 3000万年はどこへ行ってしまったの???えっ、四捨五入???3000万年も違うと、いる生物もまったく違ってくると思うんだけど。

 集められた兵士たちに博士が説明している場面。冒頭に出てくる獣脚類らしき壁画の隣に、何と英語の文字が、しかもたった今書いたばかりのように色鮮やかで鮮明な物が。あんな風を受けやすい断崖絶壁に入り口がある洞窟なのに、全く風化していないのはなぜ?同じ岩にある化石はあんなにむき出しになっているのに。

 7000万年前に取り残された皆さんを、生きてるかね、と心配する兵士がいましたが、これって、ナンセンスですよね。タイムトラベルで行くわけですから、彼らが向こうに着いた直後に着くことができれば必ず全員が無事ですよね。残念ながら、博士の説明によると、着く時間の精密な調整はできないみたいですが。
 大丈夫かな、こんなアホな兵士を連れて行って。まあ、これは脚本家がアホということですが。

 白亜紀に出発するために、集まってきた兵士たち、非常に軽装なんだけど、大丈夫??着替えや食料やテントなどはなぜ持ってないの?巨大生物が闊歩しているところへ行くのにどうして、通常の拳銃や機関銃しか持ってないの??バズーカやロケットランチャーはいらないの???

 と、冒頭部分から順番に突っ込みどころを書いてきたわけですが、ここまででまだ12分ほどしか進んでいません。まだまだ、突っ込みどころはたっぷりあるわけで、この調子で書いていったら非常に長くなってしまいます。
 細かい部分ははしょらせていただいて、あと重要部分3点だけ書かせていただきます。

 まずは、時空の穴をつくる“レインボー装置”なる機械についてです。
 任務の説明を受けた兵士たちは、ぼろい殺風景な倉庫のような建物の中に集まります、先ほど述べたような軽装で。そこには、3mほどの3本の角が生えているような装置が置かれています。
 博士の説明によると、この3mほどの角のような装置は、制御用の機器で、本体は地下にあり、長さ1km半のベリリウムの円筒だそうです。機械を作動させると、3本の角の真ん中に青白い光の波が現れます。それが時空の穴“ワ-ム・ホール”で、目的地に通じているようです。
 そのメカニズムについては、一般相対性理論がどうとか、タキオンがどうとか、博士が説明していますが、はっきり言ってわけがわかりません。きっと話を作っている人たちもわかっていないでしょう。
 現地に着いてからは、博士は到着地点に1mほどの棒状の機械を突き刺しています。博士によると“ワーム・ホール”を固定する装置のようです。帰りは、この棒状の機械を野球ボールぐらいのリモコンで作動させると、“ワーム・ホール”のゲートが開き、なぜか行きと同じような青白い光の波が現れ、その中に入ると元のところへ帰れるようです。
 しかし、ゲートを閉じるためには、ひとり現地に残り、機械の作動を止める必要があるようで、兵士たちの生き残り2人と最初の21人の生き残り4人は帰り、博士がひとり白亜紀に残るのです。機械の作動をそのままにして、最後のひとりも穴に入ってしまうと、“ワーム・ホール”が徐々に膨張し、たいへんなことになってしまうということです。
 なるほど、いかにももっともらしい理屈を作りましたね。とりあえずは納得です。あの倉庫の中の3mほどの角状の装置は、地下の大きなベリリウムの筒が作り出す膨大なエネルギーを受け、時空を通る穴“ワーム・ホール”を作り出す機械で、反対側に1mの棒状の端末機を置くことで、その間に通路ができるわけですね。
 しかし、その後“ビッグ・レッド”と呼ばれる大型獣脚類が穴をくぐって現代に来てしまったので、博士はなぜかその1mほどの端末機を持って、穴をくぐり、なぜか1950年に行き、そこに居た若い自分に機械の使い方を教え、その端末機を持って、現代に行かせます。
 若き博士は、その端末を“ビッグ・レッド”に飲み込ませ、リモコンを作動して、白亜紀へ送り返します。そして最後は、1mの端末機はないが、リモコンを作動させるとなぜか青白い光の波があらわれ、若き博士たちは1950年に帰ることができるのです。
 あれ、何かおかしいですよね。時空を抜ける“ワーム・ホールは、現代にある機械(本体は現代の地下)が作り出しており、現代と白亜紀の間に開いています。白亜紀と1950年の間、1950年と現代の間には、“ワーム・ホール”は開いていません。どうして博士(年寄りのも若いのも)は、移動できるのでしょうか。
 途中から、1mの棒状の端末機がタイムマシンになっています。そして最後にはその端末機すらなく、野球ボール大のリモコンが端末機になっています。
 それでいいんでしょうか、ご都合主義もいいかげんにしろ!!ですよね。

 2つめに、現代にやってきた“ビッグ・レッド”を軍のヘリが生体感知レーダーで探しているとき、白亜紀から救われてきた博士の兄が、「変温動物だから熱センサーでは見つからない。」というようなことを言います。あれ、爬虫類や両生類などの変温動物は夜になると体温がなくなってしまうんですか???体温がなくなっているのに、どうして動き回れるのですか???恐竜温血説が現代では定説化してきているということを知らないのですか???1949年の人間なのに、熱感知センサーを知っているんですか???
 この一言のせりふで、4つも疑問が生まれてきてしまいました。ちょっと、脚本家の人、無知にもほどがありますよ。

 それから、兵士たちが白亜紀へ向けて出発するとき、博士が「白亜紀の酸素濃度は現代の約半分、高山病の薬も服用してもらう。」と言います。また、現代に戻ってきた最初の21人の生き残りの4人に対し、「酸素濃度の低いところで6年も暮らしてきたんだ、マラソン選手並みの心肺能力だよ。」というセリフがあります。
 何か、非常に勘違いしていますね。
 確かに三畳紀の一時期酸素濃度が低い時期がありましたが、ジュラ紀・白亜紀のころは、地球は温暖化傾向にあり、植物が非常に繁殖し、酸素濃度は非常に高く、そのため恐竜は巨大化したというのが、現代の研究では定説です。
 どこからそんな間違った情報を仕入れてきたのでしょうか。

 ということで、最近の映画とは全く思えないあまりにも稚拙なCGの恐竜が登場し、ストーリーは破たんしまくり、科学的におかしいところが目立つ、トンデモ映画の2番煎じの大大大トンデモ映画を、今回は紹介しました。





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Last updated  2012.07.22 06:06:55
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