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2013.06.05
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カテゴリ:ドラマ
17歳1

「17歳の肖像」 An Education 2009年 イギリス映画

監督 ロネ・シェルフィグ
主演 キャリー・マリガン

 恋愛映画は苦手ですが、最近僕のお気に入り女優に仲間入りしたキャリー・マリガン主演ということで、CATVで放映していたので、録画しました。
 第82回アカデミー賞(「ハート・ロッカー」と「アバター」で、元夫婦対決が話題になった、あの回です。)で、作品賞・主演女優賞(もちろんキャリーです。)・脚色賞にノミネートされ、英アカデミー賞主演女優賞(もちろんキャリーです。)など、様々な賞を受賞している作品です。

 1961年、もうすぐ17歳の女子高校生ジェニー(キャリー・マリガン)は、オックスフォード進学を目指す優等生でした。楽団でチェロを弾き、フランスに憧れ、ロマンティックな恋を夢見る彼女は、大学に入ればもっと自由に好きなことができると信じ、厳しい父ジャックの指導にも耐えていました。
 楽団の練習の帰り道、どしゃぶりの雨に見舞われたジェニーは、高級車を運転する見知らぬ大人の男性から「君のチェロが心配だ」と声をかけられます。自宅までのほんの僅かな距離を行く間に、彼の紳士的な態度と柔らかな物腰、ウィットと教養に富んだ言葉がジェニーの心を捉えます。それがデイヴィッドとの出会いでした。
 数日後、ジェニーは街角でデイヴィッドを見かけて声をかけます。デイヴィッドが彼女を音楽会と夕食に誘うと、ジェニーはその申し出を喜んで受け入れます。
 デイヴィッドの友人で美術品取引の仕事仲間のダニーとその恋人ヘレンを紹介されたジェニーは、彼らが足を運ぶナイトクラブや絵画のオークションに同行、洗練された大人の世界にすっかり魅了されていくのでした。

17歳2

 キャリーは1985年生まれということですから、現在28歳、この映画の撮影当時は22・3歳のはずですが、ノーメイクの女子高生姿に全く違和感がありません。(童顔なところもますます好みです。)厳格な父親にしたがって、オックスフォード大学を目指す優等生ですが、ジャズやパリのファッションにあこがれる若者らしさも持ち合わせています。
 そんな彼女が、どう見ても胡散臭い三十男に引っかかってしまうという物語なのですが、この彼女を騙すデイヴィッドという男が、確かに非常に口が立つのですが、どう見てもさえない中年男で、なんでこんな男に引っかかってしまうのか、単純に考えると疑問に持ってしまいます。
 しかし、この男が誰もが羨むイケメンでないところが、かえってリアリティがあって、賢いはずのジェニーが引っかかってしまうのに説得力を与えているのではないでしょうか。
 しかも、厳格だったはずの父親まで、コロッと騙されてしまい、このまま永久就職でもいいかな、と思わせてしまうのですから、たいしたものです。
 観ている観客は、どう見ても胡散臭い男に引っかかるジェニーたちに、「おいおい、大丈夫か、騙されているよ。」と突っ込みを入れながら、ハラハラドキドキして、その動向を観届けずにはいられない心境に陥ります。そして、観終わった後は、この聡明なジェニーにふさわしい、めでたしめでたしの結論(もちろんそれは秘密です。)に、すっかり安堵し、満足している自分に気づかされるのです。このロネ・シェルフィグというデンマーク出身の女流監督、キャリアはとても少ないのですが、只者ではないな、と思わせてくれます。

17歳3

 ということで、確かにアカデミー作品賞ノミネートにふさわしい、ただの恋愛映画ではない、いい映画に出会えて満足したというお話でした。
 もちろん、かわいい女子高生姿から、実は結構セクシーで美しいプロポーションが際立つファッショナブルな大人っぽいかわいらしさ、そしてベッドシーン(さすがに激しい性交シーンはありませんが。)まで、キャリーの魅力を満喫でき、僕的には大大大満足だったことは言うまでもありません。
 ますます「華麗なるギャツビー」が楽しみです。





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Last updated  2013.06.05 18:45:23
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