2013/11/18(月)20:07
「ロスジェネの逆襲」と「そして父になる」
池井戸潤の小説は何冊か読んだけど、TBS「半沢直樹」の原作の
「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」は
ドラマを面白く見るために 結局読まなかった。
大和田常務に、やられたら倍返しで終わるのかと思っていたら
まさかの出向だったけど、やっぱりね、あれはやりすぎだよね。
頭取に「もういい、もうやめろ」と言われても、
大和田常務に土下座を強要して 結局自分が出向させられる。
その続きが「ロスジェネの逆襲」だ。
半沢直樹は まるで痛快時代劇の主人公みたい
切りかかられても 闇討ちにあっても
ひるまず恐れず やられたら倍返しで返り討ちにする^^
池井戸潤の小説は 証券や銀行がわからなくても面白い♪
今回、いろいろ思ったのは「ロスジェネ」という言葉。
朝日新聞が考えた「ロスト・ジェネレーション世代」という言葉だ。
「ロスジェネの逆襲」にも、バブル崩壊後の不景気にはまりこんだ10年間、
1994年から2004年にいたる就職氷河期に大学を卒業した若者達。
その若者達が「ロスト・ジェネレーション」、略して「ロスジェネ世代」なのだそうだ。
息子は1977年、娘は1979年生まれ。
今、36歳と34歳の2人の就職は 正にロスジェネ世代の就職氷河期だった。
面接で落とされるたび、親バカの私達は
「何でこんなにいい子を落とすんだろう
面接官はどこを見てるんだろう。
全部コネの世界で コネのない若者は採用されないのか・・・」
と 親も辛かった。
息子は紆余曲折を経て、娘もその性格を気に入られて
2人とも就職できたときは 本当に嬉しかった^^
息子の同年代は フリーターが多い。
契約社員や派遣も多い。
我々団塊の世代がラクラクと就職し どんどん上がる給料で
奨学金も一気に返却できたツケが 息子や娘の世代にきてしまった(-_-;)
「そして父になる」の本は、「6年間育てた息子は、他人の子でした」
と帯に書いてあるのを見ただけで どんな話かわかって泣きそうになる。
涙、涙で読み進み、どんな結論が出ても得する人も幸せな人もいない、
と思ったけれど、最後に救われる。
「そして父になる」のタイトル、「そして」の意味が
最後まで読んで そうなのかと思える結末だ。
号泣しながら読みました。
どちらもお勧めの2冊です。