カテゴリ:能・狂言
13日の名古屋観世会の続きでござる。忘れてはおりませぬ。
狂言 素袍落 太郎冠者/井上祐一 叔父/佐藤友彦 主 /大野弘之 10分の休憩の後、ちっとも見所が静まらないまま幕が揚がる。いつものこととは言え、なんとかならぬものか・・。狂言は休み時間じゃない。あと、アイ語りの時に席を立つ?中入はシテ(ワキもあるか)だけでいいわ!ハァハァゼィゼィ・・・(^_^メ) 茂山さん家のは教育TVを録画して取ってある。千作師のベロンベロン太郎冠者は・・・師だから、のものであろう。 さてこの曲のあらすじは、伊勢参宮を思い立った主人、太郎冠者を呼び出します。かねがね叔父御も誘うことにしていたので、急なことだけど今日発つことを伝えに行かせます。叔父御のところで太郎冠者は主人に言われたとおりのことを伝えますが、今日の今日では行けないからと断られ、帰ろうとするところを叔父御が呼び止めます。「いつも酒を飲ますから飲んで行け」勧められるままに太郎冠者、盃(でかい!)を重ねます。酔っ払って主人に対する不満を叔父御にこぼします。3杯飲んだところで「さ、取らせられぃ」。太郎冠者は上機嫌。この酔っ払うところがこの曲のおもしろいところ。叔父御は「これを着て某の代わりに参宮してくれ」と太郎冠者に素襖(スーツにあたるもの?)をやって帰します。素襖をもらって上機嫌で謡をうたいながら帰るところで主人とバッタリ。叔父は行くのか行かぬのか!と訊かれても、酔っ払った太郎冠者は要領を得ません。キレた主人の前で、素襖を落としてしまいます。いっしょうけんめい探す姿が笑いを誘います。主に拾われた素襖を取り返して叱られながら追い込まれる「あの横着者、やるまいぞ・・」で留める典型的なパターンの狂言です。歌舞伎踊りにもあるそうな。一度観たいものですが・・・。 今回の素襖落の太郎冠者は「やさしいヨッパライ」で、もうちょっとやっちゃっても良かったかな、と。気分よく演ってらっしゃるんだけど・・。また本当に飲める人だということを知って観ているからかも知れませんが。飲めない人の演じるヨッパライはリアルでおもしろいんですね。頭は覚めてるんだけど、ヨッパライを演ずる・・酔った気分はわからないままだけど。故松次郎師が友彦師におっしゃったのは「頭で演るんじゃない」ということ。永遠のテーマかも・・。 然る方からの遠来じゃ・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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