お正月盆栽「松竹梅」
青竹に植えこんだ松竹梅の盆栽です。文人ぽい形の、赤松。ちいさな梅(おもいのまま)。小笹。盆栽では、笹を竹の代わりに使います。盆栽はすべて、植物と器のバランスが大切で、盆=器、栽=植物ということなので、今回は、松の高さ、流れが、全体の形をつくります。松が流れる方向に、広がりを持たせるために、あえて左に寄せて植えます。右を広く空けることで、景色の広がりを感じさせます。松の流れに同調して、梅の方向が決まります。松、梅ともに、木にはすべて正面があります。幹の姿が、すべて綺麗に見えるのが、木の正面とされます。笹は地面に茂ることで、より自然の景色に近くなります。盆栽は自然をお手本に、植物の生きる姿を ミニチュアに作り楽しむものですが、何でもないような赤ちゃんの苗木を、じっくりと思う形に育てていくのは、日本人らしい、地に足のついた楽しみだと思います。自然が思うようにならない、人間の作為よりも、風や陽射しや、年月がいい仕事をすることにも気付きます。私は、盆栽と歴史小説が好きで、アラフォーながらも20歳年上の友達にも恵まれています。ほんと、すでに晩年の趣味よね~と言われます。でも堅苦しくない、重くない、可愛い盆栽やら、モダンなのやら、はかなげな盆栽を、若い生徒さんにも、教えて行きたいなーと日々考えてます。